【スイングタイプ】
スイングタイプは一般的に「コンベンショナル・スイング」、「ハードヒット系スイング」に大別されます。
「4軸構造」は「コンベンショナル・スイング」に焦点を絞りました。
特別なゴルフの才能はなく運動神経も体力も普通の大人が目標にできる「ヒトの解剖・生理に適合した概念上のスイング」を「イデアル(省エネスイング)」と呼んでいます。
本稿は「省エネスイング」のスイング構造を確定することを目的にしています。
Ⅰ-スイング構造
【スイングフェーズ】
スイングは{アドレス・テイクバック・トップ・ダウンスイング・インパクト・フォロー・フィニッシュ}と表現されます。
{静止姿勢→身体動作→静止姿勢}が3相に重なった重層構造です。
・・・
ヒトの身体動作は動作終了時の静止安定姿勢へ移行する過程であり、動作終了時の静止安定姿勢は連続する身体動作の準備姿勢と見做せます。
ある動作の準備姿勢と目的姿勢は静止安定姿勢ですから、アドレス、トップ、インパクト、フィニッシュ姿勢は本来、静止安定姿勢です。
【スイング行程の関門】
テイクバックの目的姿勢であるトップ姿勢(仮トップ)とダウンスイングの準備姿勢であるトップ姿勢(本トップ)がスイング構造上、同一姿勢でないため、(仮トップ)から(本トップ)に移行する作業が必要です。
ダウンスイングでシャフトにシナリを作り、インパクトでボールヒットに利用します。
シャフトの「シナリ動態」を理解した上で、「シャフトの振動節」と「クラブヒール」の位置・姿勢コントロールが必要です。
【上半身運動と下半身運動の関連】
「イデアル」では上半身と下半身の連結部である下部胸椎群の柔軟性を保ち、上半身の「巧緻作業モード」を維持します。
上半身作業:
「巧緻作業モード」下、4本の補助軸を位置指標に利用し「クラブ重心」、「左右内肘」の位置・姿勢コントロールを担います。
クラブ運動の力学バランスをとるために「位識点シフト」を利用します。
下半身作業:
「片側股関節位置固定型骨盤回転」を担います。左右股関節の位置と機能状態の制御が重要です。
①下半身作業の根幹は「腰椎骨群と仙骨」の位置関係の制御です。
②「腰椎骨群・仙骨」作業に上乗せして左右股関節の位置関係と機能状態を制御します。
③左右下肢の作業目的は「股関節の位置と機能状態」を適正に保つ補助になります。
クラブ動態:
①重要なシャフトのシナリはトップ(▽1)、ダウンスイング~インパクト(▼4~6)にみられるシナリです。特にFig-1の「シャフトのシナリ動態」と(▼4~6)はボールヒットに密接に関連しています。
②ダウンスイング~インパクト(▼4~6)の前後ではクラブ重心のコントロールが重要です。特に(▽1、▼2&3)は「トップの切り返し」に関連しています。
クラブ支点:
右内肘と左内肘のクラブ重心支持割合を図示しました。
骨盤回転様式:
右股関節位置固定型骨盤回転、左股関節位置固定型骨盤回転の実際を表示しました。
股関節の位置固定:
左右股関節の位置固定時期の時間的経過を表示しました。
Ⅱ-スイングプログラム
ゴルフは静止したボールを扱いますから全てのスイングで「企画・立案」が可能です。
ヒトの身体動作は四肢の筋肉群が連続して収縮することで、ある確立された身体作業は「四肢の筋肉群の収縮順が適切に決定される」ことですから「筋肉群の収縮順列」を一種のプログラムと見做せます。
「筋肉の収縮」は関節機能の実現を通じて(関節を構成する)骨群の位置関係が変化することですから、全ての身体運動は「関連する骨群の位置関係の変化」と見做せます。
「ゴルフスイング」が四肢骨群の位置関係に注目した「スイングプログラム」で表現できることを意味します。
心象プレート:
関心骨群の相互関係を扱う体内イメージ面で現象の3次元座標から独立して想定できることが特徴です。
プレート上に必要な補助軸を投射して骨群の位置関係をより具体的に確定します。
ゴルファーの想定する心象プレートに再現性があること、現象シーン(スイング)と1:1で対応できることが必要です。
位識点&位識点シフト:
深部感覚系を利用して骨の隆起部分を意識することを「位識点」と定義しています。
「位識点シフト」は位識点を連続的に移動することですが、「スイングプログラム」のペースメーカーに利用します。
また深部感覚を利用するため「姿勢調節反射」、「身体の僅かな体重移動」にも関連します。
Ⅲ-錐体路・錐体外路問題
錐体路運動・・・・・・・大脳で命令する運動
錐体外路運動・・・・・・大脳で意識しない脳幹反射による運動
錐体路フィールド・・・・大脳で意識する「運動プログラム」が走る領域
錐体外路フィールド・・・脳幹反射によって「運動プログラム」が走る領域
ある「運動プログラム」を「錐体路フィールド」で繰り返し走らせると、適正な「運動プログラム」であれば急速に「錐体外路フィールド」に移行し安定します。
スイング構築は「適正なスイングプログラムを錐体外路フィールドに確立すること」といえます。{ホーム・テイクバック・トップ・ダウンスイング・インパクト・フォロー・フィニッシュ}のスイングプログラムを扱う必要があります。
スイングを3相に分割して段階的に構築します。
{1相:ホーム・テイクバック・トップ}→{2相:トップ・ダウンスイング・インパクト}→{3相:インパクト・フォロー・フィニッシュ}
各相のプログラムは「錐体外路フィールド」に移行した時点でプログラムそのものが不要になりますから、正確に確定したプログラムが重要です。
特徴:
錐体路フィールドのプログラムは思考での構成確認が可能である。
錐体外路フィールドへ移行したプログラムは思考での構成確認が不要である。
錐体外路フィールドへ移行直後のプログラムは記憶での構成確認が可能である。
錐体外路フィールドへ移行後、時間が経過したプログラムは記憶から消える。
ある基礎技術に、より高度な技術を上乗せするための「メカニズム」と見ることができます。
錐体路・錐体外路問題:
ある基礎技術から(何段階か)発展した高度な技術プログラムが錐体外路フィールドで走る段階にいたれば・・・・段階的な発展経過が記憶から消えていて振り返ることができない。
段階的な発展経過を振り返ることを可能にするためには・・・・曖昧さを排除した具体的な言語で各段階の発展経過を記録しておく必要がある。
Ⅳ-イデアル
【イデアルの定理】
定理1;クラブの物理的特性に適合
定理2;ヒトの解剖学的構造に適合
定理3;ヒトの生理学的特性に適合
【イデアル構築の公式】
公式1;錐体外路フィールド上を走る運動プログラムとして構築
公式2;運動プログラムが錐体外路フィールドで走るためのリリースキィーが必要
公式3;錐体外路フィールド上に確定した運動プログラムの部分的修正は不可能
特徴:
錐体路フィールドのプログラムは思考での構成確認が可能である。
錐体外路フィールドへ移行したプログラムは思考での構成確認が不要である。
錐体外路フィールドへ移行直後のプログラムは記憶での構成確認が可能である。
錐体外路フィールドへ移行後、時間が経過したプログラムは記憶から消える。
ある基礎技術に、より高度な技術を上乗せするための「メカニズム」と見ることができます。
錐体路・錐体外路問題:
ある基礎技術から(何段階か)発展した高度な技術プログラムが錐体外路フィールドで走る段階にいたれば・・・・段階的な発展経過が記憶から消えていて振り返ることができない。
段階的な発展経過を振り返ることを可能にするためには・・・・曖昧さを排除した具体的な言語で各段階の発展経過を記録しておく必要がある。
Ⅳ-イデアル
【イデアルの定理】
定理1;クラブの物理的特性に適合
定理2;ヒトの解剖学的構造に適合
定理3;ヒトの生理学的特性に適合
【イデアル構築の公式】
公式1;錐体外路フィールド上を走る運動プログラムとして構築
公式2;運動プログラムが錐体外路フィールドで走るためのリリースキィーが必要
公式3;錐体外路フィールド上に確定した運動プログラムの部分的修正は不可能