2014年12月29日月曜日

Dialogue- 2

  • <Dia(2)-06:極座標の2重構造>
    Ad :dialogue(1)ではスイング構築に外後頭隆起(1)を原点にした極座標を利用する理論背景に触れました。dialogue(2) では実際の運用面について話を進めたいと思います。
    ・・・
    Gf :スイング構築に3次元座標は本当に使えないのですか?
    ・・・
    Ad :・・・3次元座標の特徴をもう一度整理しておきましょう。
    回転椅子に腰掛けた状態で仕事机上の花瓶との距離感を掴む作業を想定した場合、花瓶の距離感はどう掴みますか?
    ・・・
    Gf :花瓶を注視しますが、dialogue(1) を踏まえると机の辺縁線、机の面、部屋の壁などを花瓶と対比して距離感を掴む補助として利用すると思います。3次元座標を利用することになるのかな・・・
    ・・・
    Ad :はい、回転椅子が静止している場合は3次元座標を利用する作業になりますね。椅子が回転するとどうなりますか?
    ・・・
    Gf :花瓶を注視し続けることは無理ですね。回転早期には花瓶を視野中に捉えられるでしょうが、回転後半はイメージ像で花瓶位置を意識する感じですかね。
    ・・・
    Ad :回転後半での机の辺縁線、机の面、部屋の壁はどうなりますか?
    ・・・
    Gf :イメージからも飛んでしまいそうです。花瓶の位置感覚しかないかも・・・・
    ・・・
    Ad :ここまでを整理すると
    ①椅子が静止している条件ではホストは机の辺縁線、机の面、部屋の壁などを3次元座標に対応させて花瓶を視覚確認する。
    ②椅子が回転する場合、ホストが花瓶に正対するフェーズでは(花瓶を)視覚確認するが、花瓶に正対しない大部分のフェーズではイメージ上で感覚する。・・・・・でよいですか?
    ・・・
    Gf :そんな感じですかね~
    ・・・
    Ad :座標系の種類からみると静止状態の適合座標は3次元座標、回転状態の適合座標は円筒座標です。花瓶の視覚確認に静止系では有用な机の辺縁線、机の面、部屋の壁が回転運動系では役にたたないことがポイントです。
    ・・・
    Gf :そ~ですか
    ・・・
    Ad :花瓶をゴルフボール、机の辺縁線etc. をボール周辺のスパット、椅子の回転運動を身体の右回転→左回転連続運動に置き換えると・・・・
    ・・・
    Gf :ゴルフスイングに対比できる訳ですね。重要なのは身体の右回転→左回転運動の安定性ですか?
    ・・・
    Ad :はい。インパクト時にボール周辺で目標方向、ヘッド残像が視覚確認できることが必要で、そのためにはテイクバック~ダウンスイングの作業行程が安定する必要があります。
    ・・・
    Gf :テイクバック~ダウンスイングに適合する座標が外後頭隆起を原点とする3次元極座標になる訳ですね。
    ・・・
    Ad :はい、極座標を実際に運用するには若干の「仕掛け」が必要ですが・・・
    ・・・
    Gf :どんな「仕掛け」?
    ・・・
    Ad :外後頭隆起を原点とする極座標と右足首内踝を原点とする極座標を2重に重ねて身体とクラブ重心を同時にコントロールする仕掛けです。
    ・・・
    Gf :・・・・・?
    ・・・
    Ad :極座標の2重構造の詳細は次回にして、{花瓶・机・回転椅子}サンプルで運動系の円筒座標と静止系の3次元座標の相互関係を詰めておきましょう。
    ・・・
    Gf :・・・?・・・・?
    ・・・
    Ad :{花瓶・机・回転椅子}サンプルでは回転椅子が正面を向くフェーズでのみ頭部垂直面が机の辺縁線、机の面、部屋の壁が構成する3次元座標に適合すること、頭部垂直面が3次元座標に適合しないフェーズでは3次元座標系の立面、平面、傾斜平面の認識が難しいことを示しました。
    身体が類回転運動する実際のスイングでは、基準位置の3次元座標で設定された立面・平面・傾斜平面などの面上に描写された画像をスイングの全作業行程で利用することが困難であることを意味します。
    ・・・
    Gf :回転しながら基準位置の3次元座標を意識するとか、頭部姿勢のみを基準位置に保つとかの解決法はないのですか?
    ・・・
    Ad :前者は頭部姿勢変化に伴って個別座標(頭部垂直面)の座標変換を連続的に行うことであり、後者は頭部姿勢を基準位置にキープするために腰椎群は右回転し上部胸椎群は左回転する複雑な脊柱運動が要求されます。
    トッププロか全日本クラスならともかく、われわれ「並アマ」が手をだす領域ではありません。
    ・・・
    Gf :・・・そうですか~・・・・では、なぜ平面を利用したスイング構築法が存在するのですか?
    ・・・
    Ad :面はスイング構築には役にたちませんが、客観的なスイング評価では優秀な概念装置であることは事実です。
    客観的な視点とスイング主体のギャップが埋められておらず、「スイング評価法」が「スイング構築法」に情緒的に流用されていると考えます。
    ・・・
    Gf :「並アマ」が賢い消費者になるための基礎知識の一つが「3次元座標・面」の性質と限界を理解することなのですね。
    ・・・
    Ad :はい。

    <Dia(2)-07:極座標の2重構造(2)>
    Ad :やっと極座標にたどりつきました。
    ・・・
    Gf :極座標の原点は外後頭隆起ということですが、いかにも原点位置がフワフワした感じがするのですが・・・・
    ・・・
    Ad :そういった感じはあるかもしれませんね。問題点の有無を検討してみましょう。
    「ゴルフ君」がスイング構築に極座標を利用するとして何か気になる点はありますか?
    ・・・
    Gf :スイング作業では身体が類回転運動するため頭部姿勢が固定されませんから外後頭隆起が位置移動するのは理解できるとして、原点とボールとの位置関係が不安定になることが気になります。
    ・・・
    Ad :頭部に座標原点を設定することの問題点ですね。ここでは問題の意味を読み込んでいく必要があります。
    ・・・
    Gf :・・・・・?
    ・・・
    Ad :ゴルファーとボールがともに乗っている地面が問題の隠れた要素です。
    ・・・
    Gf :・・・地面ですか・・・・?
    ・・・
    Ad :スイング作業が地球の重力場で行われることと関連します。
    ・・・
    Gf :ゴルファーにもボールにも地球の引力が作用してますが・・・それは当たり前のことで~~・・・・
    ・・・
    Ad :ゴルファーは引力の影響下でスイングし、ボールは引力に逆らって飛び出します。
    スイング構造に重力場の要素を織り込むポイントがゴルファーの立ち位置であり、ボール位置であると考えています。
    ・・・
    Gf :スイング構造に重力を織り込む「窓口」・・・・ですか・
    ・・・
    Ad :はい。スイングを考察する場合、ゴルファーの足位置やボール位置を確定することが重要です・・・・まっ、当たり前の事なんですけどね。
    座標系で足位置やボール位置を確定しようとすると座標原点からの演算が必要ですから、それなりの理屈が必要になるんですね。
    ・・・
    Gf :・・・・面倒なことを考えずに「感性」で位置決めしちゃえば良いのに・・・・
    ・・・
    Ad : sorry!  理論を体系化するということは「そういうこと」だと思います。
    ・・・
    Gf :立面や傾斜平面上の画像をスイングに利用するにも「面」と足やボールとの位置関係を確定する必要があるということ・・・?
    ・・・
    Ad :繰り返しになりますが3次元座標系の「立面や傾斜平面上の画像」はスイング評価に有用な概念装置ですが、スイング構築には役立たないとお話しました。
    ・・・
    Gf :何故でしたっけ?
    ・・・
    Ad :「立面や傾斜平面上の画像」をスイングに利用するためには
    ①利用する3次元座標の原点設定
    ②スイングにともなう頭部垂直面の変位を補正する「座標変換」
    の2点をクリアーする必要があります。
    ・・・
    Gf :随分、難しそうですね。
    ・・・
    Ad :はい。われわれ「並アマ」が手をだす領域ではありません。
    ・・・
    Gf :では、どうすれば良い?
    ・・・
    Ad :dialogue(1) でも述べましたが、水平方向がガチガチでない心象風景上の画像を利用します。
    具体的には外後頭隆起を原点とする極座標系(頭極座標とよびます)と右足首内踝を原点とする極座標系(右足極座標;MPR)を同時、利用します。
    ・・・
    Gf :・・・?・・・・?
    ・・・
    Ad : school(1) のテイクバックに基本的なサンプルがあります。
    外後頭隆起を右足極座標(MPR)の軸上にのせ「外後頭隆起~右足内踝」間が最短になる位置に右回転します。連続して右足内踝を頭極座標の軸上の点と見做し体幹の安定姿勢をとります。これでトップ位置の体幹姿勢が確定します。
    ・・・
    ・・・
    Gf :・・へっ・・・・たった、それだけ?
    ・・・
    Ad :たった、これだけです。
    {外後頭隆起、右足内踝}を頭極座標と右足極座標の双方向から位置確定しています。
    ・・・
    Gf :極座標の2重構造ということですね・・・
    ・・・
    Ad :はい。上肢運動とクラブ重心位置の制御には別作業が必要ですが・・・・
    ・・・
    Gf :・・・・・
    ・・・
    Ad :背景には体幹姿勢制御の「位識点(シフト)」理論と身体骨格全体を「多関節連結構造」と捉えた「多関節連結構造の姿勢制御」理論があります。
    詳細は次回にしますが、ここでのポイントは
    頭極座標と右足極座標、双方向からの{外後頭隆起、右足内踝}の位置確定は地面を右足極座標(MPR)の原点として確定すると同時にトップ位置の体幹姿勢を確定する・・・・・です。
    ・・・
    Gf :・・・ふぅ~・・・考えてみます。

    <Dia(2)-08:極座標の2重構造(3)>
    ・・・
    Gf :前回のお話では座標原点とボールの位置関係が解決されてないですよね・・・・それと位識点、多関節連結構造についても解説してください。
    ・・・
    Ad :すみません。極座標と姿勢制御の解説でボール位置にもふれる予定です。位識点、多関節連結構造の解説は「解剖・生理」の項に回します。
    ・・・
    Gf :分かりました。
    ・・・
    Ad :極座標からみたスイングのアウトラインです。
    ①テイクバック~トップの体幹姿勢は{外後頭隆起、右足内踝}の位置関係を頭極座標系と右足極座標系(MPR)の双方向から確定する。
    ②MPR上の右内肘とSPR上のクラブ重心を{右肩甲骨、右内肘、右手薬指}作業で姿勢制御する。
    ③ダウンスイング~インパクトの体幹姿勢は{外後頭隆起、左足内踝}の位置関係を頭極座標系と左足極座標系(MPL)の双方向から確定する。
    ④インパクトの頭部垂直面をコントロールし左足内踝、MPL、ボールの位置関係を視覚確認する。
    ⑤インパクトの左内肘、クラブ重心、近位振動節の姿勢制御にMPLを利用する。
    ⑥フォロー~フィニッシュではクラブ重心をSPL上で制御する。
    ・・・
    Gf :・・・それだけ・・・体幹姿勢のコントロールに限れば①、③の2ステップしかないということですか?
    ・・・
    Ad :はい・・・これだけです。①~③ステップ間の体幹姿勢の変化をいわゆる「体重移動」と考えています。④ステップは心象風景内のスイング作業と現象をつなぐ窓口です。インパクト後の⑥ステップは必須項目ではありません。
    ・・・
    Gf :スイングが簡単におもえますね~
    ・・・
    Ad :項目別の分類・整理がポイントです。
    ・・・
    Gf :なるほど^2
    ・・・
    Ad :座標関連の最後になりますが3次元座標と個別座標の相互関係を個別座標側から整理しておきましょう。
    ・・・
    Gf :はい。
    ・・・
    Ad :「ゴルフ君」に1st-リクエストです。「そこのドアを開けたら6条ほどの部屋がありますので中に入って楽な姿勢で立ってみてください」といわれたら・・・
    ・・・
    Gf :壁、窓枠線の処理が問題なんでしょうね・・・・部屋の真ん中で壁に正対して立つと思います。
    ・・・
    Ad :はい。この場合、部屋に入った初期段階では壁、窓枠線などの視覚情報を個別座標で処理し「ゴルフ君」は立ち位置を選択します。立ち位置が決定された時点で自分自身を3次元座標内にとらえる一種の視点変換がおこります。個別座標から3次元座標への座標変換と見做せます。
    2nd-リクエストです。「部屋の中を歩き回ってください」といわれたら・・・
    ・・・
    Gf :やはり壁、窓枠線の関係が問題なんでしょうね・・・部屋の中央を安全に歩き回ると思います。
    ・・・
    Ad :はい。「歩き回る動作」が脳幹反射の錐体外路運動であり、(脳に)壁、窓枠線などの視覚情報を処理して自身の位置を調整する余裕があると考えられます。自身を部屋の3次元座標内で捉える客観的視点を維持できる作業です。個別座標から3次元座標への座標変換が連続していると見做せます。
    3rd-リクエストです。「立ち位置で右股関節を支点に骨盤を右回転し、連続して左股関節を支点に骨盤を左回転してください」といわれたら・・・
    ・・・
    Gf :骨盤回転作業に集中する必要がありそうです。壁、窓枠線は意識できなくなると思います。
    ・・・
    Ad :はい。骨盤回転作業は個別座標内の錐体路運動になるため、自身を部屋の3次元座標内に捉える客観的視点を維持できなくなります。個別座標から3次元座標への座標変換ができない状況と見做せます。
    ・・・
    Gf :ホストの作業が錐体外路フィールド or 錐体路フィールドかが個別座標と3次元座標の分かれ目なんですね。
    ・・・
    Ad :注意点は同一の作業・運動でもヒトによって(錐体外路 or 錐体路の)作業フィールドが異なる場合があることです。先ほどの骨盤回転運動も習熟すれば錐体外路フィールド作業になり得ます。
    ・・・
    Gf :運動の作業フィールドを判定する必要があるのですね。
    ・・・
    Ad :はい。ところで本項のトップに「サルスベリの花」の画像を載せていますが、パソコンは画像をどう処理していますか?
    ・・・
    Gf :久々の突然ですね~・・・作成したキャンバスをピクセルに分割し、ピクセルに番地をつけ、ピクセル単位で色処理をし、ピクセルの集合として画像を表現します。
    ・・・
    Ad :はい。ピクセルに番地をつけることはX-Y座標系で点(x、y) を与えることと同値です。
    ・・・
    Gf :はい、はい。3次元座標系の定点は(x,y,z )で与えられるから、点の集合であるスイング画像がF(x,y,z )で表現できる・・・に展開しますか?
    ・・・
    Ad :ピン、ポ~ン・・・正解! 注意点はX-Y 座標系、3次元座標系とも原点設定が必須であることです。
    ・・・
    Gf :次は立面や傾斜平面に描写されたスイング画像をスイング構築に利用する方法論ですね?
    ・・・
    Ad :3次元座標で観察するとスイングは類回転運動ですからホストの外後頭隆起を含む頭部垂直面には平行移動と回転運動の両方が見られます。視覚・平衡感覚の基準構造である頭部垂直面から見ると周囲の3次元座標系全体が逆平行移動と逆回転運動することです。
    ・・・
    Gf :はい、そうなりますね。
    ・・・
    Ad :スイング時に3次元座標系で作図された画像を認識するには平行移動と回転運動の要素が混在する複雑な座標変換を連続的に行う必要があることを意味しています。
    ・・・
    Gf :う~~ん、そうなるんですかね。
    ・・・
    Ad :スイング構築を錐体路フィールドで行う段階の「並アマ」が複雑な座標変換を連続しておこない「スイング画像」を(スイング構築の)参考にすることが可能である・・・・・と思いますか?
    ・・・
    Gf :う~~~ん
    ・・・
    Ad :結論は(立面、傾斜平面の描写も含め)スイング画像は「並アマ」のスイング構築には役立たない・・・です。
    ・・・
    Gf :・・そんなこと・・・聞いたことありませんけど。
    ・・・
    Ad :気づいているヒトは大勢いますよ。あえて口に出す理由がないことが多いでしょうが・・・
    ・・・
    Gf :もしそうなら、何もしらない「並アマ」には悲劇じゃないですか。
    ・・・
    Ad :「並アマ」が賢い消費者になるには「画像情報の性質と限界を理解すること」が必須条件です。
    ・・・
    Gf :批判するだけなら簡単ですよね~ それで「並アマ」に有用なスイング構築法はあるんですか?
    ・・・
    Ad :・・・普遍性の有無が検証されていませんが「4軸構造」は「並アマ」に有用なスイング構築法と考えています。

Dialogue- 1

  • <Dia(1)-01:視覚情報と座標>
    Gf :こんにちは、「ゴルフ君」です。最初のテーマは「視覚情報と座標」です。 Admin お願いします。
    ・・・
    Ad :初めの一歩でも問題になったテーマですね。
    ・・・
    Gf :ゴルファーとクラブ重心の「間合い」の問題から身体の基準点が「外後頭隆起」という話に発展しました。  Admin はMPL(Major-Pole-Left) など補助軸(第1章5項)を一種の極座標系と考えていますが、「個別座標(第1章2項)」との関連や相違点についても解説してください。
    ・・・
    ・・・

    Ad :「個別座標」では原点を「外後頭隆起」に設定し、(座標)の構成要素として「頭部垂直面(外後頭隆起を含む正中面)」を定義しました。
    ・・・
    Gf :はい。
    ・・・
    Ad :「頭部垂直面」を組み込んだ理由はヒトの身体が左右対称であることに関係しています。ことに対象物と自己との位置関係を確定する重要な視覚情報が左右の眼球から得られることがポイントです。
    ・・・
    Gf :視覚には随分、お世話になってますね。
    ・・・
    Ad :ここで視覚について整理しておきましょう。
    「視覚とはなんぞや?」・・・ですが「ゴルフ君」の考えは?
    ・・・
    Gf :関心のある対象を観察するときに利用しますね。
    ・・・
    Ad :ゴルフの場合では?
    ・・・
    Gf :他人のスイングを観察するときです。
    ・・・
    Ad :自分に関係する状況は?
    ・・・
    Gf :ボールとの距離感を掴む手段かな~
    ・・・
    Ad :視覚情報は「客観的に対象(の運動)を観察する手段」と「自分と対象の間合いを掴む手段」の2つの性質をもっています。それぞれに適合する座標系を理解しておく必要があります。
    ・・・
    Gf :やっと座標がでてきました。
    ・・・
    Ad :「客観的に対象運動を観察する手段」に適合する座標は3次元座標です。サッカーを例に考えてみましょう。
    ・・・
    Gf :今回は野球でなくてサッカーですか?
    ・・・
    Ad :野球でもよいのですが、フリーキックのあるサッカーが適当と思います。ペナルティーエリアの外、25メートルのフリーキックを想定しましょう。敵・味方の位置関係の判断基準になにを利用しますか?
    ・・・
    Gf :ゴールライン、サイドライン、ペナルティーエリアのライン、ゴールマウスなどです。
    ・・・
    Ad :はい、全てのラインが平行または直交しますね。これは我々が対象運動を観察するには3次元座標が利用しやすいことを示しています。
    ・・・
    Gf :俯瞰的な位置から対象群の位置関係、動作などを3次元座標で観察する訳ですね。
    ・・・
    Ad :はい、それで座標軸や座標面が重要になります。
    ・・・
    Gf :なるほど・・・
    ・・・
    Ad :フリーキックの続きです。日本代表がきれいにカーブをかけたゴールをTV観戦すると、ボール軌跡はある傾斜平面上で楕円曲線を描きますね。
    ・・・
    Gf :・・・・・ゴルフのスイングプレーンに関連した話?
    ・・・
    Ad :ええ、キッカーはボールを曲げるイメージでキックするでしょうが、ボール軌跡がのる傾斜平面は意識しないと思いません?
    ・・・
    Gf :・・・はい。ボールの曲げ幅と高さを考えるでしょうが、蹴る瞬間は傾斜平面を意識してないと思います。
    ・・・
    Ad :ここでの結論です。視覚情報は3次元座標系で処理されるため「立面、平面、傾斜平面は観察者として利用する概念装置である」です。
    ・・・
    Gf :・・・・・
    ・・・
    Ad :次は視覚と「個別座標」の関係です。「ゴルフ君」に質問ですが、自分の位置感覚が一番、安定するのは①広い運動場の真ん中、②広い体育館の真ん中、③机と椅子が配置された教室から選択すると・・・何番?
    ・・・
    Gf :・・・今回の内容を整理してから、次回までに考えておきます。

    <Dia(1)-02:視覚情報と座標(2)>
    Ad :前回、視覚の「客観的に対象運動を観察する手段」と「対象との間合いを掴む手段」の2つの性質のうち、前者では基準線・基準面を含めて3次元座標系が適合することをお話しました。
    ・・・
    Gf :はい。
    ・・・
    Ad :それと「関連問題:自分の位置感覚が最も安定する場所」の答えですが、安定順に教室>体育館>運動場です。ヒトは視覚情報処理を(可能な場合は)3次元座標内で行うので、周辺に座標軸に対応可能な直線構造がある教室の位置感覚が安定します。
    ・・・
    Gf :そうすると、教室内の机・椅子はキチンと整列している必要がありますね。
    ・・・
    Ad :ここまでのポイントは「視覚情報は可能なかぎり3次元座標内で処理される」です。
    視覚を「対象との間合いを掴む手段」として利用する場合は、身体と対象間が視覚による間合い判定が可能な距離であることが必要条件になります。
    ・・・
    Gf :身体と対象との距離が変化することも考えられますが・・・・・
    ・・・
    Ad :その場合、対象と自己との距離変化を認識する能力が必要となります。第1章2項で述べた定点Aの運動軌跡イメージの難易度にも関連する事項です。
    ・・・
    Gf :視覚情報を3次元座標内で処理できない場合はないのですか?
    ・・・
    Ad :周囲に基準構造がない場合、対象が運動状態にある場合などですね。
    ・・・
    Gf :そういう場合はどうするのですか?
    ・・・
    Ad :自身で基準面を設定します。外後頭隆起を含む頭部垂直面が適当です。
    ・・・
    Gf :外後頭隆起は「個別座標」の原点でしたね。
    ・・・
    Ad :外後頭隆起を原点とする「個別座標」は「身体近くの対象運動の視覚認識」と「間合いの視覚認識」を意識した座標系です。
    ・・・
    Gf :・・・・・
    ・・・
    Ad :視覚の生理的特徴についても整理しておきましょう。「ゴルフ君」は視覚で周囲をカバーできる範囲はどれ位と思いますか?
    ・・・
    Gf :それは聞いた事があります。ヒトは周囲全体が見えてるつもりだけども網膜中心部に対応する狭い領域の識別しかできないんですよね?
    ・・・
    Ad :はい、視覚による2点識別ができる範囲は中心視野のわずかな領域です。われわれは集積された視覚情報を脳で処理して周囲全体が見えてるつもりになってます。
    ・・・
    Gf : ふむ^2
    ・・・
    Ad :話が前後しますが、対象物の「奥行き」は両眼視差(輻輳角)で認識します。基準面として頭部垂直面を想定すると感覚がより安定します。対象背景に3次元座標に対応可能な基準構造が存在する場合にも、頭部垂直面と基準構造は競合しません。
    ・・・
    Gf :「個別座標」に弱点はないのですか?
    ・・・
    Ad :生理学的な観点からの注意点が生じます。
    ・・・
    Gf :解説をお願いします。
    ・・・
    Ad :ゴルフスイングでは身体が回転運動しますが、ヒトが(何らかの)運動をする場合の姿勢調節反射回路のセンサーは両側内耳の三半規管です。第6章6項でも述べましたが身体運動時の三半規管の基本姿勢は水平維持です。運動時の頭部垂直面は常時、垂直姿勢に保つ必要があることを意味します。
    ・・・
    Gf :姿勢バランス、運動時の頭部姿勢や深部感覚に関連してくる訳ですね。
    ・・・
    Ad :ここでのポイントはスイング時に手首、肘、クラブ重心など重要部分の位置・姿勢を中心視野で視覚確認すると、多くの場合で頭部垂直面の垂直姿勢がキープできないことです。頭部垂直面の傾いた姿勢は動的なスイング姿勢ではなく静止安定姿勢をとるためスイング構築の障害になりかねません。
    スイング時に中心視野で確認可能な領域はボールとボール周囲の僅かな範囲です。
    ・・・
    Gf :スイング時の身体位置・姿勢の確認に視覚情報が使えないという事ですか?
    ・・・
    Ad :はい、クラブ重心、シャフト姿勢も含めて視覚確認はお奨めできません。
    ・・・
    Gf :・・・・では、どうすればよい?・・・・・
    ・・・
    Ad :外後頭隆起を原点とした極座標系と深部感覚を利用するシステムの構築が有用です。


    <Dia(1)-03:視覚情報と座標(3)>
    Ad :前回は視覚情報の性質と適合する座標系についてお話しました。
    ・・・
    Gf :観察するには3次元座標、「間合い」が詰まれば個別座標でしたね。
    ・・・
    Ad :身体の平衡バランスの観点で整理しておきましょう。
    ヒトの姿勢調節反射回路のセンサーは両側内耳の三半規管で水平姿勢の維持が基本です。頭部垂直面からみると垂直姿勢をキープする必要があります。
    ・・・
    Gf :はい。
    ・・・
    Ad :対象との距離が十分ある場合、頭部垂直面の垂直姿勢を保ちながら3次元座標内の対象運動を観察することが可能です。
    対象との「間合い」が詰まると頭部垂直面を基準にして対象の運動や「間合い」を個別座標で視覚判断することになります。
    対象との「間合い」がさらに詰まり視覚を利用すると頭部垂直面の垂直姿勢が保てない状況が今回のテーマです。
    ・・・
    Gf :視覚を利用すると頭部垂直面の姿勢が保てないとは・・・・・ゴルフスイングではどんな状況?
    ・・・
    Ad :インパクトをのぞくほぼ全て!  
    とくにテイクバック、トップ、ダウンスイングが重要です。
    ・・・
    Gf :本当に、ほぼ全てじゃないですか・・・・テイクバック、トップ、ダウンスイングで視覚を利用しないでスイング構築ができるんですか?
    ・・・
    Ad :・・・・視覚利用が不適当な状態を考えてみましょう。
    ・・・
    Gf :お願いします。
    ・・・
    Ad :スイング構築ドリルですが、①;テイクバック途中で右腰の高さで地面と目標方向ともに平行なクラブシャフトを(視覚)確認するドリル、②;クラブフェースの向きを意識したトップ姿勢のグリップ位置やシャフトの位置・姿勢を(視覚)確認するドリル・・・・・知っていますね?
    ・・・
    Gf :ゴルフ雑誌などで見たことがあります。
    ・・・
    Ad :「スイング技術のマーケット」の品揃えの必要性から、商品開発の過程で無理やりヒネリだしたドリル・・・と考えています。
    ・・・
    Gf :滅茶苦茶、言ってません?
    ・・・
    Ad :ドリル①、②ともスイング構築途中の「並アマ」には不適切で、少なくとも「スイング構築」に及ぼす悪影響を理解しておく必要があります。
    ・・・
    Gf :どういうことですか?
    ・・・
    Ad :片腕スイング(初めの一歩)でもお話しましたが、商品開発を担当するプロ・インストラクターはスイングのホームポジション(HP)を確立したグループです。ドリル①&②の悪影響を難なくクリアして自己の(HP)に帰還できますが、(HP)の不安定なスイング構築中の「並アマ」がドリル①&②の悪影響を適切に処理するのは相当な難問です。
    ・・・
    Gf :もう少し具体的にお願いします。
    ・・・
    Ad :シャフトの向く方向や傾きの評価、クラブフェースの向きの評価はともに3次元座標内での客観的な視覚評価ですよね?
    ・・・
    Gf :これまでの話からすれば・・・そうなりますかね~
    ・・・
    Ad :スイング作業を行いながら自分のスイングを客観的に評価するという、複雑な身体・精神状態が必要です。
    ・・・
    Gf :そんなに難しく考えなくてもよい気がするけれど・・・・
    ・・・
    Ad :さらにテイクバック姿勢やトップ姿勢を自己評価する場合、(鏡面像の利用も含めて)シャフト姿勢やグリップ位置に視線を移して「よい・悪い」を判断したくなりますよね?
    ・・・
    Gf :はい。
    ・・・
    Ad :この姿勢・位置の視覚確認が問題なのです。
    ・・・
    Gf :頭部垂直面の姿勢に関連する訳ですか?
    ・・・
    Ad :はい、視覚確認の多くの場面で頭部垂直面のポジションが変化し、垂直姿勢が保てません。姿勢調節反射の連続性が途切れることを意味します。
    ・・・
    Gf :頭部垂直面のポジションが変化しないように視覚確認することはできないんですか?・・・例えば、チラッとみるとか・・・
    ・・・
    Ad :視覚による対象認識は頭部垂直面に隣接する中心視野で行うことが原則です。かつて一度も行ったことがないであろう周辺視野での認識は・・・・・お奨めできません。
    ・・・
    Gf :・・・う~ん^2
    ・・・
    Ad :本来、一連のものであるスイング作業では三半規管をセンサーとする姿勢調節反射回路は常時、後続姿勢への対応が要求されます。スイング途中に何らかの視覚確認作業を組み込むことは頭部の姿勢変化をかいした姿勢調節反射回路の連続性を切ることを意味します。
    さらに視覚確認作業で頭部垂直面が大きく傾く場合は三半規管の水平姿勢が崩れ姿勢変化への対応力も減少しますから、クラブを伴った身体全体が静止安定姿勢へ向かいます。テイクバック姿勢やトップ姿勢そのものが作業目的になることを意味します。
    「並アマ」のスイングが一連のものでなく{アドレス~テイクバック}+{テイクバック~トップ}+{トップ~ダウンスイング}のようなツギハギ構成になる構造的な理由の一つです。
    ・・・
    Gf :・・・が~ん・・・ですね~
    ・・・
    Ad :視覚情報は有用ですがスイング時にゴルファーに与える影響を(とくに姿勢調節反射回路の)理解することが重要です。
    結論的には「並アマ」には画像的スイング構築や視覚情報によるスイング構築は危険をともなう・・・・・です。
    ・・・
    Gf :・・・・・われわれ「並アマ」はどうすりゃ~いいの?
    ・・・
    Ad :外後頭隆起を原点とする極座標系に深部感覚を利用したスイング構築をお奨めします・・・・・次回のテーマです。

    <Dia(1)-04:心象風景と極座標>
    Ad :前回は対象との「間合い」が詰まったときの視覚と平衡感覚の相互関係についてお話しました。
    ・・・
    Gf :過度の視覚依存は問題なんですね。画像情報の考え方を整理しなきゃ・・・・
    ・・・
    Ad :はい、視覚情報を利用できるのはインパクト前後のボール、ボール周辺、ヘッドの残像くらいと考えています。
    ・・・
    Gf :ふ~む
    ・・・
    Ad :「4軸構造」では視覚情報の利用は限定的ですが、「イメージ像」はあらゆる場面で利用しますので「画像は駄目!」というような誤解はしないでくださいね・・・念のため。
    ・・・
    Gf :どきっ!・・・(汗)
    ・・・
    Ad :「現象風景」と「心象風景」を区別するということです。
    ・・・
    Gf :また、悪い癖が・・・・訳のわからんことをイットル・・・・
    極座標はどうなっとんじゃ~
    ・・・
    Ad :冷静にお願いします。極座標を利用する背景を整理する必要があります。
    ・・・
    Gf :ふん~(鼻息)
    ・・・
    Ad :ところで空手などで使う「八方目」・・・・知ってますか?
    ・・・
    Gf :またまた、「突発性発単語症」ですかね・・・慣れてますからいいですけど。
    ・・・・・「岡目八目」の親戚でしょ。
    ・・・
    Ad :「岡目八目」は碁の言葉、「八方目」は武道で相手を含めた全体像を静かに像として把握するという・・・・・
    ・・・
    Gf :知ってます。振り回されてシャクにさわるから・・・ちょこっと仕返し。
    ・・・
    Ad :武道の試合では相手の攻撃に常時、対応できる準備が必要です。姿勢バランスの観点から三半規管の姿勢安定が望まれます。「八方目」は姿勢バランスに与える視覚の影響を最小限にする工夫といえます。
    ・・・
    Gf :どういう「仕掛け」ですか?
    ・・・
    Ad :「注視行動」では対象を(頭部垂直面近傍の)中心視野でとらえるよう反射的に頭部姿勢が調節されますから「三半規管の姿勢への影響」が必発します。「八方目」は相手を含めた全体像を静かに像として把握し注視行動の頭部姿勢への影響を回避する工夫です。
    ポイントは「注視行動は平衡バランスに影響する」です。
    ・・・
    Gf :え~、スイングでボールを見つめてはいけないと言うことになりません?
    ・・・
    Ad :はい、「ボールが見えるのは良いが、見つめてはいけない」です。
    ・・・
    Gf :・・・・・
    ・・・
    Ad :話を整理します。
    「八方目」は注視行動の平衡バランスへの影響を避ける一種の「心象風景」である。
    ・・・
    Gf :「現象風景」との違いは?
    ・・・
    Ad :意識的に見るのが「現象風景」、注視行動に関連しないのが「心象風景」
    「八方目」では「現象風景」と同じ「「心象風景」が見えていて相手のアクションに素直な対応が可能。
    ・・・
    Gf :ゴルフでは?
    ・・・
    Ad :「4軸構造の作業構成」は主要部分が「心象風景内のイメージ図」。
    ・・・
    Gf :・・・・現実離れしてますなぁ。
    ・・・
    Ad :現象との連絡窓口を用意してございます。
    ①左右の足首・内踝(くるぶし)起点の補助軸
    ②結果的に「見える」インパクト時のボール、ボール周辺、ヘッドの残像。
    ・・・
    Gf :・・・・目が点となって・・・・絶句する「ゴルフ君」であった・・・
    ・・・
    Ad :・・・そんなに見つめないで・・・心奪われると辛いから・・・・
    ・・・
    Gf :ふざけてるんかい!?
    ・・・
    Ad :先ほどの仕返しの仕返し。

    <Dia(1)-05:心象風景と極座標(2)>
    Ad :「スターウォーズ」っていう宇宙戦記映画を知ってますか?
    ・・・
    Gf :はい、はい、今度は映画評論ですね。「スターウォーズ」は見てますが、それが何か?
    ・・・
    Ad :若きルークが「ジェダイの騎士」になるために修行しますよね。
    ・・・
    Gf :オビ・ワンが師匠でしたね。 お話が「修行法のコメント」になるのですか?
    ・・・
    Ad :どうして分かる?
    ・・・
    Gf :あなたの考えそうなことです。 
    オビ・ワンがルークに「目で見るのではない、心でみるのじゃ~」という場面は「心象風景の活用に通じます」・・・となって
    ・・・
    Ad :・・・・どうして・・・分かる!?
    ・・・
    Gf :・・・・あなたの・・・考えそうなことです。
    「内なるフォースに目覚め、自由に羽ばたくのじゃ~」の場面が「心象風景を利用した身体コントロール法を習得し、最大能力を発揮する方法論」に展開していくのですか?
    ・・・
    Ad :・・・・・・
    ・・・
    Gf :・・・♪
    ・・・
    Ad :・・・・身体のある部分(例えば右内肘)を意識する場合、頭~首筋方向から直接的に感覚しますね。目を閉じてみると、その心象風景と意識・感覚が明らかになります。
    ・・・
    Gf :はい。目標点である右内肘は明確ですが、意識の基準点がはっきりしません。外後頭隆起を原点に設定することに関連しますか?
    ・・・
    Ad :ご明察! 意識の基準点は上部胸椎でも代用可能ですが、視覚と平衡感覚の情報処理と多関節連結構造としてのヒトの骨格を考えた場合「外後頭隆起」が適当です。
    ・・・
    Gf :「外後頭隆起」を意識の基準点として自分の身体各部を「心象風景」上で感覚・認識する訳ですね。
    ・・・
    Ad :はい。その場合の身体各部の位置・姿勢をコントロールする「仕掛け」が補助軸であり、圏域の設定であり、写像上での関心点群の取り扱いになります。
    ・・・
    Gf :なるほど~
    ・・・
    Ad :「4軸構造」では身体運動の制御に第2章2~5項、第6章8&10項で述べた理由で「位識点(シフト)」を利用します。骨の隆起部分の意識は視覚を介さない直接的な深部感覚ですから、一種の「心象風景内の作業」といえます。
    作業行程の詳細は「スイング構造」の項で述べますが、ゴルフスイングは「外後頭隆起」を原点(意識の基準点)とした極座標系での作業と捉えています。
    ・・・
    Gf :なるほど^2
    ・・・
    Ad :極座標系を利用する際のポイントです。
    ①身体内部の視覚情報ぬきの位置感覚には(試してみると分かりますが)縦・横の方向感覚がありません・・・・・3次元座標系が馴染まないことを示しています。
    ②インパクトではボールとボール周囲の視覚情報を組み込んで「頭部垂直面」を構成要素とする「個別座標」を利用します・・・・・現象との連絡窓口です。
    ③3次元座標上の画像情報は客観的な評価基準であることを理解し、スイング構築の方法論に流用しない注意が必要です。
    ・・・
    Gf :そうは言っても~ みんなの知ってる「ゴルフ書」に書いてある理論の取り扱いはどうなります?
    ・・・
    Ad :権威とか他人の根拠に乗っかるのは楽ですし、あなた自身がそれで良ければ結構ですよ。Admin はスイングを「自分で体感し納得した根拠」に基づいて構築し、自分が納得するための手段は「自分で体感すること」しかないと考えています。
    ・・・
    Gf :・・・しかし~・・・でも~・・・やっぱり~・・・そんな無茶な~
    ・・・
    Ad :・・「それでも地球は動く(Galileo)」
    ・・・
    Gf :・・・?・・・・!・・・・∬∞・・・
                       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2014年11月18日火曜日

初めの一歩(2)


  • File 119-7 <スイングレッスン>
    G:こんにちは、「ゴルフ君」です。今回のテーマは「スイングレッスン」です。
    ・・・
    19:よろしくお願いします。・・・・・いよいよレッスン開始ですか?
    ・・・
    G:いえいえレッスンを開始するのではありません。
    ・・・
    19:でもテーマは「スイングレッスン」でしょ・・・
    ・・・
    G: Admin のオーダーは「スイングレッスン」を受ける際の基礎知識を整理することでした。
    ・・・
    19:・・・???・・・基礎知識といっても「ゴルフスクールの教科書」や「インストラクター」が系統的に教えてくれるんだから・・・それって必要?
    ・・・
    G: Admin は現在の「ゴルフスクール」や「インストラクター」のスイング指導の全てが適正とは考えていません。スイング構築中の生徒(一般の並アマ)には不適切な指導・考え方が相当数、放置されていると考えています。
    ・・・
    19:え~~~、もしそうなら困るじゃないですか。われわれ並アマとしてはどうすれば良い?
    ・・・
    G:望ましい行動パターンは確立されていて、みんな知ってると思いますよ。
    ・・・
    19:どういうことですか?
    ・・・
    G:「ゴルフスクール」を会社、「プロ・インストラクター」を開発・営業社員、「スイング技術の方法論」を商品、「並アマ生徒」を消費者にたとえるだけです。
    ・・・
    19:・・・もう少し説明してください。
    ・・・
    G:一般的な商品購入では商品の性能や使い勝手を吟味し、場合によっては会社の社会的位置づけや商品開発の背景を理解したうえで、商品利用のイメージを明確にしますね。
    ・・・
    19:はい。
    ・・・
    G: Admin は消費者(並アマ生徒)は利用目的(構築するスイングタイプ)を明確にし、商品(スイング技術の方法論)の性能表示を判断できる基礎知識をもつ賢い消費者になるべきと考えています。
    ・・・
    19:具体的なイメージがつかめません。
    ・・・
    G:それでは Admin が「並アマ生徒」にとって最悪と考えている「よく知られたドリル」を分析してみましょう。
    ・・・
    19:はい。
    ・・・
    G:「右腕スイング→左腕スイング→両腕スイング」のドリルは左右上腕の筋肉をバランスよく鍛え、ヘッドスピードをあげる・・・という能書きです。
    ・・・
    19:ふーん、そうなんですか?
    ・・・
    G:片腕スイング・両腕スイングを生理学的側面からみてみましょう。
    ・・・
    19:はい。
    ・・・
    G:クラブをスイングする場合、身体とクラブの運動バランスをとるために深部感覚神経系で姿勢調節反射回路が発動します。
    ・・・
    19:なにごともバランスは大切ですもんね。
    ・・・
    G:スイング練習では身体動作の学習が重要ですが、それとは別に安定した姿勢調節反射回路を確立する側面をもっています。
    ・・・
    19:スイングでふらついてはいけません。
    ・・・
    G:右腕スイング、左腕スイング、両腕スイングでは上肢筋肉の使用形態に類似点はありますが、(支点となる)関節などクラブ重心の支持様式は全く異なります。
    ・・・
    19:そういわれれば、そうかな~~
    ・・・
    G:全てをフルスイングするドリルは異なった3種類の姿勢調節反射回路を(ゴルファーに)要求すると・・・・・・思いませんか?
    ・・・
    19:・・・・・・・思います。
    ・・・
    G:商品開発を担当したのはプロ・コーチですので身体の使い方や姿勢調節反射回路が完成し、錐体外路フィールドでのスイングを確立した集団です。言い方をかえれば「スイングにホームポジション(HP)をもつグループ」といえます。片腕スイングを訓練として利用できる条件は上肢運動様式や姿勢調節反射をふくめた(HP)からの乖離距離を理解し、いつでも(HP)に帰還できる能力をもつことです。
    ・・・
    19:・・・そういう見方もあるんですね・・・
    ・・・
    G:片腕スイングは形態的に両腕スイングに類似しているぶん始末が悪く、自己の(HP)や姿勢調節反射回路が不安定な並アマには不適切なドリルです。
    ・・・
    19:・・・筋力アップと夢の飛距離は~~~~
    ・・・
    G:片腕スイングドリル以外の方法をお奨めします。片腕スイング以外にも並アマには不適切なドリルが散見されます。
    ・・・
    19:・・・どうして誰もいってくれないのかな~     JAROはなにやってんだ!
    ・・・
    G:JAROはゴルフレッスンフィールドに関与してないと思います。
    ・・・
    19:みんな、しらないのかな~~
    ・・・
    G:気づいてるヒトは大勢いますよ。 口にだす理由がないだけです。
    ・・・
    19:・・・・・・・・・
    ・・・
    G:・・・今回はこれでおしまい! 次回は「社会背景からみたスイングレッスン」を予定してます。

    File 119-8 <左の壁・右の軸>
    G :こんにちは、今回のテーマは「左の壁・右の軸」です。
    ・・・
    19:よろしくお願いします。予告テーマと異なりますが・・・何かありました?
    ・・・
    G : Admin は「4軸構造の基盤」に関連する「壁・軸・座標の関係」を整理して「立ち位置」を明確にすることを選択しました。
    ・・・
    19:そうですか。なんか難しそうだな~~
    ・・・
    G :話が少しゴタゴタするかもしれませんが、しばらくの「ご辛抱」をお願いします。
    ・・・
    19:ふ~~~
    ・・・
    G :そもそも、壁とか軸の役目は何だと思いますか?
    ・・・
    19:「左の壁にぶつける」とか「右軸で回転する」とか言うから・・・「スイングを安定させる概念装置」の一種だと思います。
    ・・・
    G :具体的には、どう利用しますか?
    ・・・
    19:肘とかヘッド位置の姿勢制御の基準です。 Admin の考えは?
    ・・・
    G :関心点の位置を確定する座標の一種と考えています。
    ・・・
    19:壁も軸も同じ座標?
    ・・・
    G :壁は3次元座標、軸は極座標と考えています。
    ・・・
    19 :・・・・・・・・
    ・・・
    G :「左の壁にクラブをぶっつける作業」で考えてみましょう。当然、ヘッドが左壁を通過する位置を意識しますね。
    ・・・
    19:はい。
    ・・・
    G :一枚の垂直面は3次元座標を構成する3平面の一つとみなすことができます。便宜上、左の壁にY-Z 平面を対応させるとヘッドの通過点を(y, z) 点とする事が可能です。
    ・・・
    19:・・・・なんですか、訳わからん・・・それにY-Z 平面の原点は何処ですか?
    ・・・
    G :むむ、鋭い!・・・壁・平面(系)概念装置の最大の問題点が「原点設定」です。
    ・・・
    19:・・・・・・?
    ・・・
    G :突然、話がシフトして申し訳ないのですが、ここで「間合い」について触れておきます。
    ・・・
    19:・・ん、いかにも突然ですね・・・・・「間合い」は剣道などでいう・・・・
    ・・・
    G :剣道や格闘技でいう自分と相手との距離感の意味です。球技においても自分と対象との「間合い」は重要要素です。
    ・・・
    19:はい、はい、昔テニスを習った時の事なんですけど、苦手のバックハンドを克服できたのは自分とテニスボールとの距離感を掴んだときでした。
    ・・・
    G :ゴルフでは自分とボールとの「間合い」以外に肘、手首、クラブ重心、ヘッドなどとの「距離感」がスイングの質に影響すると考えています。
    ・・・
    19:なるほど、座標系としての性格をもつ壁・面を自分と関心点の「間合い」を計る概念装置として利用する・・・に繋がるのか
    ・・・
    G :御明察! 左の壁は移動するクラブヘッドなどの関心点と自分の距離感を確認する概念装置である。メデタシ、メデタシ・・・・・で済めばよいのですが、
    ・・・
    19:それでは済まないのですか?
    ・・・
    G :左の壁は正面の壁と平地面を伴って容易に3次元座標系に発展します。3次元座標の関連事項を検討しておく必要があります。
    ・・・
    19:はい、はい、お付き合いしますよ。それで・・・
    ・・・
    G :スイング時のクラブ重心軌跡は、本来は幾つかの曲線の繋がったものですが、一種の空間曲線を描きます。その空間曲線を3次元座標系で観察するわけ・・・
    ・・・
    19:はい、それで・・・
    ・・・
    G :ある適正条件のスイングでクラブ重心軌跡が斜傾平面上で平面曲線を描いたとき、この斜傾平面をスイングプレーンと呼ぶ!
    ・・・
    19:ちよっと、待って・・・スイングプレーンは定まった基準面ではないんですか?
    ・・・
    G : Admin はスイングプレーンを適正スイングの結果として出現する「面」と捉えています。利用法は「終了した1スイングを振り返り、そのスイングが適正であったか否かの判断基準」です。
    ・・・
    19:スイング作業そのものには役立たない・・・ということ?
    ・・・
    G :「イメージ上の役に立って欲しい感覚」は理解できますが、実際には大して役に立たないと考えています。
    ・・・
    19:理由は?
    ・・・
    G :スイングプレーンはゴルファーとクラブ重心の「間合い」を直接的に関連づける概念装置ではないからです。
    ・・・
    19:・・・・・
    ・・・
    G :3次元座標系ではプレーン上のクラブ重心位置は座標原点から算定されます。またゴルファーの位置も座標原点から算定されますからクラブ重心とゴルファーの「間合い」には座標原点が介在することになります。座標原点の明確な設置基準がないため原点位置が定まらず、結果としてゴルファーとクラブ重心の「間合い」が不安定になると考えています。
    ・・・
    19:原点を介在させない方法はないの?
    ・・・
    G :面・曲線を扱うことは座標上での検討が前提です。馴染みのある3次元座標系の利用が実際的であり、座標系の成立には原点設定が必須です。
    ・・・
    19:・・・・・・
    ・・・
    G :スイングプレーンについて補足します。空間曲線を扱う際の(数学分野の)基本的なテクニックに対象曲線を X-Y面、 Y-Z 面、Z-X 面に投射して曲線の性質を調べる方法がしられています。プレーン上のクラブ重心軌跡を3面に投射することで多面的にスイング軌道を分析する考え方が成立します。
    実際、この方法に関連したスイング理論も展開されているようです。投射面上のクラブ重心軌跡はスイング結果の詳細な評価を可能にしますが、プレーンをスイング作業に利用するための問題点(原点設定)を解決しないことが注意点です。
    ・・・
    19:・・・まだ続きます~?・・・
    ・・・
    G :もう少し我慢してください。
    「3次元座標内で補助概念装置として扱う「面」はスイング結果の評価には適しているが、実際のスイング作業には大して役立たない」が Admin の結論です。
    ・・・
    19:え~~じゃあ、左の壁はどうなるの?
    ・・・
    G :左の壁はスイングプレーンと性格を異にします。プレーンは(面上で)クラブ重心が平面曲線を描く領域ですが、左の壁はクラブ重心などの通過点の指標ですから複数の点で代用することが可能です。このことは軸の利用法と関連してきます。
    ・・・
    19:ふ~~頭の中、豆腐状態!
    ・・・
    G :お疲れのようです。話の続きは次回にしましょう。・・・ちょこっと予告です。Admin はスイング補助装置としての「面の弱点」を補うために「回転軸」が工夫されたと考えています。

    File 119-9<左の壁・右の軸(2)>
    G :こんにちは、今回のテーマは前回に引き続き「左の壁・右の軸」です。
    ・・・
    19:よろしくお願いします。
    ・・・
    G :前回、「インパクト時の(クラブ重心など)関心点の位置指標として工夫された「左の壁」が3次元座標系を経由してスイングプレーンまで展開した」という考え方を提示しました。
    ・・・
    19:はい。「スイングプレーン」と「左の壁」では性格が異なるんでしたか?・・・
    ・・・
    G :3次元座標系をベースにした「スイングプレーン」はスイング結果の評価に適した概念であり、「左の壁」はゴルファーが主体的に関心点(クラブ重心など)の位置指標に利用できる概念装置であるとお話しました。
    ・・・
    19:でも、「左の壁」には弱点があるんでしたよね・・・
    ・・・
    G :はい。名称に弱点を持っています。
    ・・・
    19:・・・名称に・・・ですか?
    ・・・
    G :「壁」という言葉がもつ語感に問題があります。「壁」からどんなイメージをもちますか?
    ・・・
    19:どっしりとして動かない・・・ですか、
    ・・・
    G :「どっしり・不動」のイメージがスイング構成に悪影響を与えています。
    ・・・
    19:・・・・・・
    ・・・
    G :スイング構築途中の並アマがインパクトで「左の壁」を利用する場合を考えて見ましょう。
    ・・・
    19:はい。
    ・・・
    G :「左の壁」にクラブをぶつけようとして上手くいかない場合、身体を固めて肩から壁にぶるかるイメージが出てきそうでしょう?
    ・・・
    19:・・・・・あるかもしれません。
    ・・・
    G :この場合の上半身は固定され、身体は平行移動しますよね。
    ・・・
    19:・・・・はい。
    ・・・
    G :{上半身の「巧緻作業モード」破壊+左股関節は伸展して骨盤回転不良}状態が出現することになります。
    ・・・
    19:・・・そう、なるんです・・・・・か?
    ・・・
    G :スイングのもつ「動的な感覚」と壁の語感「どっしり・不動」が馴染まないと思いません?
    ・・・
    19:無理なこじ付けみたいですけど。
    ・・・
    G :では別の観点から・・・「左の壁」の位置に回転する「軸」を想定してみましょう。軸回転に連動して身体を回転するイメージがでてきませんか?
    ・・・
    19:身体の平行移動よりは回転するイメージですね。
    ・・・
    G :ご同慶の至り!
    ・・・
    19:でも壁と軸では異質ですね~~
    ・・・
    A : Admin も壁と軸とのギャップを埋める必要を感じました。
    「4軸構造」の軸は Major-Pole が足首の内踝(くるぶし)起点の、回転自由な補助軸が左右2本、Small-Pole が外踝起点の左右2本で計4本です。左足・内踝起点の Major-Pole-Left (MPL) で話を進めます。
    ・・・
    19:はい。
    ・・・
    G :話が「左の壁」に戻りますが、壁が立つ位置はどこですか?
    ・・・
    19:身体に近すぎず、遠すぎず・・・左足踵(かかと)付近ですかね。
    ・・・
    G :では左足の内踝を含む垂直面ということに・・・おまけしてください。それで壁面のどの位置を利用しますか?
    ・・・
    19:・・・ヘッドとかクラブ重心が通過する位置でしょ・・・
    ・・・
    G :その通り、必要なのは壁全面ではなくて壁面上の数点です。壁が内踝を含む垂直面とすれば内踝を原点とする極座標で表現できることを意味します。MPLは左踝起点の回転自由な補助軸ですから一種の極座標系とみなせます。「左の壁」を MPL に置き換えることが可能です。
    ・・・
    19:・・・ん~~~回転自由といっても MPL は垂直近くにイメージしたいですよね。ヘッドとかクラブ重心の壁通過位置から離れすぎませんか?
    ・・・
    G :その問題を解決する仕掛けが必要でした。
    ・・・
    19:どういう仕掛け?
    ・・・
    G :「1章:座標」で述べましたが、MPLを基準構造として圏を設定し、関心点群の位置関係を写像上で取り扱う概念上の仕掛けです。
    ・・・
    19:・・・・・なんか訳の分からんことを・・・・・いっとるな~
    ・・・
    G :・・・・・ここでのポイントは動的なスイング作業と感覚的に競合しにくい基準点の設定方法を回転軸が実現したことです。
    ・・・
    19:インパクトでは軸も固定されるんじゃないの?壁とかわらんかも・・・
    ・・・
    G :壁のイメージは「どっしり・不動」で変化しません。自由に回転する軸の静止が必要な場合は「0度回転する」と考えることで軸の性格を保つことが可能です。
    ・・・
    19:また、また、頭の中が・・・豆腐状態!
    ・・・
    G :Admin は壁・軸・座標に関連した考え方を整理しておくことが並アマにとっても効率的なスイング構築のポイントであると考えています。

    File 119-10<社会背景からみたスイングレッスン>
    G :こんにちは、今回のテーマは「社会背景からみたスイングレッスン」です。
    ・・・
    19:よろしくお願いします。・・・今度はなにをタクラんどるんですか?
    ・・・
    G :「並アマ」が賢い消費者になるための「考え方」の整理です。
    ・・・
    19:・・・ちょっと話が戻るんですけど、「間合い」に関連して(ゴルファーの)身体の基準が気になって仕方ないんですが・・・
    ・・・
    G :別のコーナーでお話する予定ですが、結論的には「外後頭隆起」です。
    ・・・
    19:・・・・・分かりました。話を逸らしてすみません。今回は「ゴルフスクール」を会社、「スイングレッスン」を商品、「並アマ生徒」を消費者とみる考え方の続きでしたね。
    ・・・
    G :はい、スイングレッスンのフィールドを「マーケット」ととらえた現状分析です。
    ・・・
    19:お願いします。
    ・・・
    G :ゴルフは静止したボールを扱うため球技の中では特殊で、ごく普通の運動神経のアマチアでも楽しめます。「スイング技術の方法論」を商品とする「マーケット」が成立する理由です。
    ・・・
    19:「運動技術の方法論」がマーケットを形成するのはゴルフだけ?
    ・・・
    G :例えば「野球のマーケット」では一般人の多くは評論家ないし単なるファンとしてマーケットを形成しますが、実際に野球をプレーするのはプロとか甲子園を目指そうかという一種のエリート集団でしょ。
    ・・・
    19:そういえば、そうかも・・・
    ・・・
    G :ゴルフは一般人が比較的、取り組みやすい印象があって、「スイング技術」のマーケットには大勢のアマチアが参加していると思いませんか?
    ・・・
    19:そうかもしれませんね。 Admin は並アマに賢い消費者になることを薦めていますが、どういう理由で?
    ・・・
    G :現在の「マーケット」がキチンと整備されていないからです。
    ・・・
    19:・・・・・?
    ・・・
    G :商品としての「スイング技術の方法論」の品質を消費者庁は管理してませんし、「スイング技術の能書き」を JARO もチェックしていません。ある意味、やりたい放題・野放し状態といえるマーケットだからです。
    ・・・
    19:消費者庁も JARO もゴルフ以外の仕事があるだろうし、レッスンプロやインストラクターがキチンとやってるんでしょう。
    ・・・
    G :レッスンプロやインストラクターがどうこうではなく、「マーケット」が整備されるということは「独立した第3者機関に評価されるシステム」が必要であると言ってるんですが・・・
    ・・・
    19:・・・・・
    ・・・
    G :現状では消費者庁や JARO に期待するのは無理っぽいので、「並アマ」が「ゴルフスイング」の基本的な知識を身につけて「スイング技術」の質を評価できる「賢い消費者」になることが必要だと思います。「スイング技術」のマーケットから不適切な商品を駆逐することがマーケット全体の質を高め、生徒と先生、双方の幸せに繋がるのではないかと考えています。
    ・・・
    19:・・・結構、過激な発言してません?・・・
    ・・・
    G : Admin が「ゴルフのマーケット」から独立した第3者だから言えるのかもしれません。
    ・・・
    19:・・・・・大丈夫ですか?
    ・・・
    G : Admin は元気をもらえる魔法のサイトを知っています。
    ・・・
    19:・・ん・・・・・?
    ・・・
    G :「間違いだらけの宇宙論」・・・・・

初めの一歩



  • <手指の神経支配>
    G:はじめまして「ゴルフ君」です。Admin(管理人)の意識深層にいましたが、今回呼び出されて解説を担当することになりました。お相手を19 番さんにお願いしています。19 番さんのRoot は「コメント」のレギュラー119 番さんです。
    ・・・
    19:よろしくお願いします。
    ・・・
    G:早速ですが、Admin がRoot さんに「手指の神経支配」に関してどんな話をしていたか、ご存知ですか?
    ・・・
    19:なんでも指の屈伸運動の訓練をすると、薬指(4指)が一番、鈍いんだけれど、どうしてか知ってる?・・・の類だったような
    ・・・
    G:Admin は薬指(4指)の運動訓練をRoot さんに薦めたとき、もっともらしく「手指の末梢神経支配は2,3指が正中神経、5指が尺骨神経支配だけれど、薬指(4指)は特別で中指側が正中神経、小指側は尺骨神経の2重支配になってるんだ。それで薬指は鈍感で他の指より動きにくいんだね。それを理解して神経を鋭敏に研ぎ澄ますべきです。」みたいな話だったと思います。
    ・・・
    19:薬指(4指)が鈍感だから鍛えるということ?
    ・・・
    G:Admin は当時、薬指を弱点だと考えていたようです。
    ・・・
    19:今は違うんですか?
    ・・・
    G:Root さんが「指の神経・・・」とコメントしたとき、何か思いついたようです。最近「スイングは rhythm, mode, chord 」と言ってますよ。
    ・・・
    19:リズム、メロディー、ハーモニィ-ににてますね。
    ・・・
    G:ずっと日本舞踊だったんですが、今度はmode, chord で jazz  かよ・・・という感じです。
    ・・・
    19:Root はAdmin さんのことをとんでもない「きまぐれ」といってます。1~2週まえの理論がひっくり返るのは当たり前、へたすりゃ3日前に言ったことをすっかり忘れて別理論のご高説を聞かされる・・・振り回されてかなわん・・・と文句をいうと、
    ・・・
    G:得意の呪文の登場ですね。
    ・・・
    G&19:・・・・・Gives up the commitment we can change at any time.
    ・・・・・
    G:話を本論にもどしましょう。「ゴルフ君の登場理由」と「指の神経支配とmode」について解説します。rhythm & chord についてはAdmin が別に解説する予定です。
    ・・・
    19:お願いします。
    ・・・
    G:Admin は「ゴルフ君」を上半身と下半身の回転モデルと考えています。今、装着しているスプリングでは「ゴルフ君」の姿勢は安定するのですが、Admin はもう少し柔らかいスプリングに換えて「この位の柔軟性が条件か・・・」と一人で納得してました。
    「ゴルフ君」の下半身を右回転し連続して左回転したときの上半身の運動状態に興味があったみたいで
    {下半身の右回転に遅れて上半身が右回転}→
    {下半身が左回転+上半身は右回転}→
    {上半身の左回転}
    の経過が認識できるスプリングの柔らかさがテーマのようでした。
    ・・・
    19:「ゴルフ君」の動きをスイングに対応させるわけですね。・・・スプリングの硬さとスイングの運動様式に関連があるのですか?
    ・・・
    G:Admin は下部胸椎群がスプリングに相当すると考えています。スイング時、上半身の回転と下半身の回転がズレルための必要条件を「下部胸椎群の柔らかさ」といってます。
    ・・・
    19:上部胸椎群と腰椎群の役割は?
    ・・・
    G:上部胸椎群は上半身作業を支える脊柱部分、腰椎群は骨盤回転運動を含めた下半身作業を支える脊柱部分。
    ・・・
    19:スプリングに相当する下部胸椎群の硬さというか柔軟性というか・・・何か規定する因子がある?
    ・・・
    G:Admin は{内肘、前腕、手指}の作業モードという概念を明確に意識しました。
    ヒトは上肢でいろんな作業をしますが「粗大筋力作業」と「巧緻(運動)作業」の2種類に大別できます。それぞれに対応して{内肘、前腕、手指}の機能状態を「粗大筋力モード」と「巧緻作業モード」にわけ、{内肘、前腕、手指}運動を「モードで制御する」ことを思いついたわけ・・・
    ・・・
    19:もう少し具体的にお願いします。
    ・・・
    G:Admin がめざしているシステムスイングの上肢作業から「粗大筋力モード」に関連する上肢運動を排除するためです。
    ・・・
    19:何故、排除するのですか?
    ・・・
    G:重量のある荷物を運ぶなどの「粗大筋力モード」時の下部脊柱骨群は作業荷重に対応するべく「カチッとした固定状態」に移行します。ゴルフスイングでは上半身と下半身が同時に回転することを意味します。「ゴルフ君」の連結スプリングが硬すぎる状態に相当し、上下板の柔らかな連動が期待できません。
    ・・・
    19:どんな上肢作業が「粗大筋力モード」に関連しますか?
    ・・・
    G:意図的な肘関節の屈曲・伸展運動、手首関節の固定(コックも含めて)など概して意識的な作業は危険だそうです。結果的にそうなる「受動姿勢」が「巧緻作業モード」キープのポイントといってます。
    ・・・
    19:スイング、たとえばテイクバックを「巧緻作業モード」で構成する方法は?
    ・・・
    G:これまでは外後頭隆起、隆椎、右肩甲骨棘三角など体幹にちかい特異点群の「位識点シフト」、右補助軸を利用した右内肘(右上腕骨内顆)の姿勢制御を通じて行っていました。
    ・・・
    19:手指の基準はないのですか?・・・・・もしかしたら薬指が関係するのか!
    ・・・
    G:御明察! 「巧緻作業モード」での(トップ位置などの)クラブ支持に薬指が利用できると考えたのですよ。
    ・・・
    19:な~るほど
    ・・・
    G:実際に脊柱を意識しながら指を屈曲してみると2,3,5指では下部胸椎近傍が緊張しますが、4指でははっきりしません。Admin は手指把持機能の弱点と考えていた薬指の隠された役割を理解したと興奮してました。もう少し詰める作業が必要でしょうけど・・・
    結論としては「薬指をクラブ保持の主体にすれば、巧緻作業モードを保つことが可能です。」・・・かな
    ・・・
    19:・・・・・考えてみます。有難うございました。

    File 119-5<作業モードからみた上半身運動>
    G:こんにちは「ゴルフ君」です。Admin に「作業モードからみた上半身運動」の解説をオーダーされました。今回も19番さんにお相手をお願いしています。
    ・・・
    19:・・・よろしくお願いします。
    ・・・
    G:前回は{内肘・前腕・手}を中心とした上半身の機能状態に「粗大筋力モード」と「巧緻作業モード」という概念を導入し、{内肘・前腕・手}運動を「モードで管理する」というお話をしました。今回は「作業モード」関連の補足です。
    ・・・
    19:・・・「初めの一歩」はAdmin さんと Root(119番)のダイアローグを通じた一種の回顧録としてスタートしたので・・・・・このテーマは「初めの一歩」の性格を変えませんか?
    ・・・
    G: はい。Admin は「初めの一歩」の方針を変更しました。
    ・・・
    19: どういう理由で?
    ・・・
    G: Root さんがキープしている key-words は「4軸構造の基本骨格」が固まる以前のものであり、ディスカッションできるテーマは残り少ないかも・・・と考えています。
    ・・・
    19:・・・・・・・・・
    ・・・
    G: Admin が{ゴルフスイング+ゴルフ環境}を リサーチフィールドの一種と考えているのはご存知ですよね。
    ・・・
    19:ええ、トップページに「夏休みの自由研究」云々の記載もありますし、
    ・・・
    G: Admin のリサーチ法は
    ・気になる点、引っかかる点を「疑問文の形式」に確定する
    ・「疑問文」に対応する key-word を設定する
    ・key-word に関連した仮説をたてる
    ・仮説の真偽を検証する
    の4ステップで構成されています。
    ・・・
    19:ふ~~ん
    ・・・
    G: Admin のスイング構造への初期アプローチは「スイングプレーンの設定基準」、「プレーン上のクラブ重心運動の認識法」、「対応する上肢運動の制御法」などの検討からスタートしました。
    ・・・
    19:へぇ~~
    ・・・
    G: Admin がスイング調整での「モグラたたき」ゲームで悪戦苦闘しながらも「ダメ仮説の駄目をつめる作業」を頑張っていた状況は
    ・「右補助軸」を自由に回転させる発想
    ・「位識点・位識点シフト」の概念設定
    を契機として変化しました。「4軸構造の基本骨格」に沿った検討へと方針が定まったのです。
    ・・・
    19:はぁ~~
    ・・・
    G: Root さんがキープしている key-word は「駄目を詰めた仮説関連の key-word 」の可能性が高いかと・・・
    ・・・
    19:ひぇ~~(汗)
    ・・・
    G:でも Root さんのコメントのおかげで「作業モード」の概念が成立しました。
    ところで Admin は「錐体外路&錐体路フィールド」からみたヒトの運動の仕分けを:近所の散歩
    で解説していますね。
    ・・・
    19:(今度は)ほぉ~~~!
    ・・・
    G: Admin は「作業モード」と「錐体外路&錐体路フィールド」の概念を「ゴルフ分野」の性格を分析するスケールに利用できると考えています。
    ・・・
    19:またまた訳のわからん事を・・・得意の「きまぐれ? or 妄想?」
    ・・・
    G:そこそこ、真面目・・・・「ゴルフ君」と19 番の対話形式で「ゴルフ分野」の考察を「初めの一歩」上で展開しようとしているのです。
    ・・・
    19:なんとなく分かったような、上手に騙されているような・・・何故、「ゴルフ君」にオーダーするのですか?
    ・・・
    G: Admin は自分の「結論を述べた後に事実を畳み掛ける傾向」のつよい文章が不評であることを理解し、その対処法を探っていました。
    ・・・
    19:「ゴルフ君」と19番の対話形式がその答えという訳ですか・・・・・ところで「作業モードからみた上半身運動」の解説はどうなりました?
    ・・・
    G:おっと、いけない。結論的には「少し深部感覚の訓練をして下部胸椎の状態を確認しながら、作業内容の性格を考察すると粗大筋力モードの関連作業は理解できる。巧緻作業モード関連の理解は段階的な訓練が必要である。」ですか・・・ちょっと期待はずれ?
    ・・・
    19:振り回されるのには慣れています・・・知らない?
    ・・・
    G: Admin に成り代りまして(誌面上ではありますが)お詫びいたします、とともに今後のご協力をお願いいたします。
    ・・・
    19:・・・考えてみます。有難うございました。

    File 119-6 <バットの重さ>
    G:こんにちは、「ゴルフ君」です。今回のテーマは「バットの重さ」です。
    ・・・
    19:よろしくお願いします。テーマは野球のバットですか?
    ・・・
    G:ええ野球のバットです。
    ・・・
    19:野球のバットとゴルフとどう関係するのですか? バット型素振り用クラブで筋力アップとか・・・
    ・・・
    G:「バットの重さ」は象徴的な表現ですが・・・筋力アップの方法論ではありません。
    ・・・
    19: Root  がよく Admin さんは解説ぬきで「単語」を発して意味不明のことをノタマウと言ってましたが・・・「ゴルフ君」も同類?
    ・・・
    G:・・・すみません。野球とゴルフの特質を分析しておこうという企画です。
    ・・・
    19:そうですか・・・次はなに?
    ・・・
    G:野球のバットは900g、ボールは150g、ゴルフのドライバーは300g、ボールは50gです。この重量差の背景というか意味合いについての考察です。
    ・・・
    19:単に使用道具の重さが違うというだけではないの?
    ・・・
    G:野球もゴルフもヒトが道具を使って球をうちますね
    ・・・
    19:はい
    ・・・
    G:Admin は「道具を使って球をうつ」という単純なゲームから派生したゴルフと野球の特徴を考察・比較した結果、スイングとバッティングでは根本的に作業構造が異なると考えています。
    ・・・
    19:・・・・・・
    ・・・
    G:ゴルフの基本は「50gのボールを目的地に正確に運ぶ」であり、野球の基本は「90度の許容範囲で150gのボールを遠くに飛ばす」である。
    ・・・
    19:うん
    ・・・
    G:システムスイング作業は主として「巧緻作業モード」依存であるが、バッティング作業には「粗大筋力モード」依存部が必要である。
    ・・・
    19:う~ん、論理的ギャップは・・・ないかぁ~~
    ・・・
    G:「巧緻作業モード」依存のシステムスイングは左右の2回転軸を利用できるが、「粗大筋力モード」依存部のバッティングは主として右回転軸利用になる。
    ・・・
    19:う~~ん
    ・・・
    G:1ランド36回の「巧緻作業モード」依存のスイングを反復可能なクラブ重量が300gに収束し、1打席(通常)10回以下のフルバッティングを許容するバット重量が900gに収束した。
    ・・・
    19:う~~~ん
    ・・・
    G:900gのバットでは「巧緻作業モード」依存のスイング作業は困難であるが、300gのクラブで「粗大筋力モード」依存のフルバッティングは可能である。
    ・・・
    19:うん、なんとなくわかります・・・・フルバッティング系統のスイングが注目点ということ?
    ・・・
    G:はい、フルバッティング系統のスイング(?)が「ハードヒット」に分類されていると考えています。
    ・・・
    19:何か問題があるのですか?
    ・・・
    G:ゴルフスイングのフィールドでスイングタイプの特質が明確に区分されていないことが問題です。スイング構築では目標スイングのタイプを明確に意識する必要があります。
    ・・・
    19:どうして?
    ・・・
    G:「粗大筋力モード」系のドリルを頑張りながら「巧緻作業モード」系のシステムスイングを目標にするという構図が成立するからです。クリアー不能の「モグラたたき」ゲームに向き合うことを意味します。
    ・・・
    19:・・・・・・
    ・・・
    G:「野球という球技」が小学校から大学、一般社会まで広く浸透していることに関連するかもしれません。
    ・・・
    19:「野球」が日本の国民的スポーツであることに異論はありませんけど・・・
    ・・・
    G: Admin は子供時代から程度の差はあれ「野球」に接してきたヒトの社会集団には画像をはじめ多様な「バッティング情報」が蓄積され、その結果、とくにスポーツ志向のヒトには「バッティング技術」が潜在していると考えています。
    ・・・
    19:スイング構築時、「バッティング技術」を利用する傾向があるということ・・・?
    ・・・
    G:はい、システムスイングを目標にする場合の基本的な注意点と考えています。
    ・・・
    19: Root はAdmin さんを変り者だといってますが・・・・・分かる気がします。
    ・・・
    G:結論は、「巧緻作業モード」関連動作と「粗大筋力モード」関連動作を明確に区分することが重要である・・・です。
    ・・・
    19:・・・考えてみます。有難うございました。

2014年10月1日水曜日

Gallery

  • Ⅰスイングの構築経過
    「トップの切り返し」、「ビジネスゾーン」、「インパクト」の理解度によってスイングが変遷しています。
    ~~~
    「トップの切り返し」、「ビジネスゾーン」を理解し、「インパクト」の整理がついた段階です。
    Sample-1   http://www.youtube.com/watch?v=rMB5J1gjrNw
    「トップの切り返し」、「ビジネスゾーン」を理解していますが、「インパクト」の整理はついていない段階です。
    Sample-2    http://www.youtube.com/watch?v=_rt8JyKkgkw
    「トップの切り返し」は理解していますが、「ビジネスゾーン」の理解、「インパクト」の整理はついていない段階です。
    Sample-3    http://www.youtube.com/watch?v=ES6ekvU0wSU
    Ⅱ 並アマの「省エネスイング」
    並アマお父さんのための「省エネスイング」サンプル
    できるだけ、ゆっくり「フルスイング」したのですが~スイングスピード・リズムが通常フルスイング(Sample-1)とほぼ同じです。
    Sample-4   http://www.youtube.com/watch?v=r0BTekN3wdE
    Ⅲ 補助軸の図説
    Sample-4 の3W-スイング画像で補助軸を図説します。
    【用語解説】
    MPR・・・右足内踝(くるぶし)起点の補助軸、右内肘位置の制御指標
    SPR  ・・・右足外踝(くるぶし)起点の補助軸、テイクバック~トップのクラブ重心位置の制御指標 
    MPL ・・・左足内踝(くるぶし)起点の補助軸、左内肘位置 & 第3ポジション(シャフトアクション)の制御指標
    ◎;内肘、クラブ重心  ☆1~3;第1~3ポジション(シャフトアクション)
    【図説】

    ホームポジション(アドレス)









    右足を適正位置まで移動、右足内踝位置を決めて
    内踝起点の補助軸(MPR)を想定します。
    右内肘はMPR上にありません。






    テイクバックを開始します。
    右内肘をMPR上に移動します。MPRは自由に回転するイメージです。
    SPRを身体後方の適正位置に想定します。クラブ重心の移動先ですが、この段階ではクラブ重心はSPR上にありません。



    テイクバックです。
    右内肘は回転するMPR上に位置します。
    クラブ重心はSPR方向へ移動途中です 。





    右内肘はMPR上で回転し、
    クラブ重心はSPR上に移動しました。
    「トップの切り返し」行程へ移行します。






    クラブ重心はSPR上で右後方へ回転移動しています。
    右内肘はMPRとともにダウンスイング行程へ移行します。
    骨盤回転運動の様式がテイクバックの「右股関節位置固定型骨盤右回転」からダウンスイング~インパクトの「左股関節位置固定型骨盤左回転」運動に変化します。



    シャフトが平行になった、いわゆる「トップ姿勢」です。
    基本的に「不安定姿勢」であることに注意する必要があります。
    鏡面像でこの”姿勢”を確認すると・・・「安定姿勢」として意識する事になるため「トップの切り返し」行程に不具合が生じます。




    「トップの切り返し」のスタートです。
    「左股関節位置固定型骨盤回転」運動が先行し、
    おくれて上半身作業がダウンスイング行程に入り、
    おくれてクラブ重心がSPRから離れてダウンスイング行程に移行します。




    SPR上の右内肘で(シャフトの立った姿勢の)クラブ重心が支えられた重要な「安定姿勢」です。本来の「トップ姿勢」とみなしてよいと考えます。
    3☆が形成する面はシャフトプレーンです。
    ”シャフトのシナリ動態”の理解とシャフトアクションの3基準点の想定が重要です。
    (第4章3項を参照してください)



    「ビジネスゾーン」の作業です。
    クラブ重心の支持様式がMPR上の右内肘からMPL上の左内肘に移行します。
    シャフトプレーンとシャフトアクション3基準点(☆)の位置感覚が重要です。




    重要な「インパクト」は
    MPL、左内肘、第3ポジション(☆)、シャフトの振動節、クラブ重心でコントロールします。
    (第4章3項、インパクトボックスを参照してください)
    画像ではクラブ重心が打球方向にリリースされています。




    リリースされたクラブ重心は
    高位置へ移動して重心の「運動エネルギー」を「位置エネルギー」に変換し・・・






    身体バランスは「姿勢調節反射」を利用し、
    残存するクラブ重心の「運動エネルギー」を上半身で制御しつつ・・・








     クラブ姿勢の安定を図ると・・・









    フィニッシュの「静止安定姿勢」が確定します。







     ・・・♯・・・♭・・・♪・・・

2014年9月1日月曜日

school

school
  • <テーマ>
    イメージ波と補助軸を利用したスイング構築の実際。
    <基本カリキュラム>
    1.補助軸(MPL & MPR)を利用した骨盤回転運動ドリル
    2.右肩甲骨の作業ドリル
    3.骨盤回転運動と右肩甲骨作業の協調
    4.圧縮イメージ波と近位振動節の概念
    5.シャフトアクション基準点の概念
    6.(ω-1P)における(-ω)波の作成
    7.(ω-3P)における(-ω)波のシャフトキックとボールヒット
    ・・・
    <ケース1>
    Akko 20代 女性 150cm, 42kg、ゴルフ歴・ラウンド回数 2年・6回、ベストスコア 120+α、 「ちょっと努力してもよいが、できれば楽してゴルフがうまくなりたいと思っている初心者」
    ステップ-1:補助軸を利用した骨盤回転運動
    背面

    MPRを利用した骨盤回転運動の基本構成です。補助軸については1・5(補助軸の設定)4・2(補助軸)を参照してください。


    肩幅程度に両足を開いて立位ポジションをとる。
    緑線;右外側仙骨稜を起点とするFPR、青四角;腰椎群


    右足の内踝を起点とするMPRをイメージする。
    MPRが自由に回転できるよう膝関節、足関節を適度に屈曲し姿勢を調整する。


    右回転するMPR左縁に隆椎右縁を移動する。


    MPR左縁に外後頭隆起右縁を連続して移動する。
    ①~④が骨盤回転運動の基本ドリルです。左右の骨盤回転が安定し、相互間を円滑に移行できることが必要です。
    ・・・・・
    実際のスイングでは基本ドリル④の行程を腰椎・仙腸関節運動に置換する必要があります。


    FPRに第5腰椎右縁を移動する。


    FPRに第1腰椎右縁を移動する。
    2・4(下半身姿勢の制御)4・2(ホーム~テイクバック~トップ)を参照してください。
    ・・・
    ステップ-2:右肩甲骨作業


    右肩甲棘三角を位置固定した状態で菱形筋機能で第6・7頸椎・第1~4胸椎と肩甲骨内側縁の位置関係をきめ、連続して肩甲挙筋機能で第1~4頸椎と肩甲骨上角の位置関係をきめます。
    脊柱・胸郭と肩甲骨の位置関係を確定させる作業です。


    連続して右肩甲棘三角を位置固定した状態で棘上筋を機能させると右上肢が挙上します。
    右上肢が「ポン」と挙上する感じです。サンプル画像は右肩甲棘三角の位置固定が不十分で、肩甲骨が上ずっています。
    2・4(体幹骨格と体幹姿勢)を参照してください。
    ・・・
    ステップ-3:骨盤回転運動と右肩甲骨作業の協調
    骨盤回転運動と右肩甲骨作業を協調させスイングの(仮)トップ姿勢をつくるステップです。
    初期段階では右外側仙骨稜・腰椎群の積極的な作業は意識しないで「簡易化した4軸構造」の基本的な枠組みを構築します。
    吊り下げ実験でクラブ重心位置を確認してからクラブをクラブ平衡姿勢に保持します。
    3・1(クラブ重心)4・2(~トップ)を参照してください。


    クラブ重心を持ち上げて

    クラブ重心をおろすとホーム姿勢になります。

    背面




    右内肘を伴ったMPRを適正位置に調整し、クラブ重心位置にSPRを想定します。この姿勢では右肩甲骨棘三角と上部胸椎・頚椎群との位置関係がきまることが条件です。

    背面




    ステップ1-⑥の行程で腰椎群と肩甲骨棘上筋を作動させると、MPRとSPRがそれぞれ右回転して(仮)トップ姿勢へ移行します。この姿勢では右肩甲骨棘三角の高さを一定に保つことが条件です。
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    http://www.youtube.com/watch?v=hYNyxwtL8Nc
    <テイクバック~トップ>
    位識点:
    右外側仙骨稜&右股関節
    +右第5腰椎右縁&右第1腰椎右縁
    +右足内踝起点補助軸&右内肘・・・右回転
    +右肩甲骨(菱形筋&肩甲挙筋)
    +右肩甲骨(棘上筋)・・・仮トップ姿勢
    ステップ-4;圧縮イメージ波と近位振動節
    3・3(シャフト&ヒール)を参照してください。
    ・・・
    ステップ-5;シャフトアクション基準点
    MPLと第3ポジション(ω-3P)の位置関係、MPRと右内肘の位置関係、第1ポジション(ω-1P)のイメージが必要です。
    4・3(トップ~ダウンスイングの基礎事項)を参照してください。
    ・・・
    ステップ-6;(ω-1P)における(-ω)波の作成
    ① ホームポジション

    適正なシャフトアクションには制御された左股関節位置固定型骨盤左回転運動が必要です。
    (仮)トップ姿勢からトップ姿勢への移行過程で左外側仙骨稜起点のFPLと腰椎群左側線の作業を利用します。

    背面

    正面

    FPLを想定し、第5腰椎左端をFPL右縁まで移動します。同期してMPRと右内肘を分離しMPRを左方移動します。クラブ重心とSPRは(仮)トップ姿勢位置で維持します。

    背面

    正面

    連続して第1腰椎左端をFPL右縁まで移動します。この段階で仙腸関節・腰椎群の重要作業が終了し下半身がトップ対応姿勢になります。


    同期して右内肘をMPR上に移動しながらクラブシャフトをネジリ・タワマせ(ω-1P)に(-ω)波を作成すると上半身もトップ対応姿勢になります。
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    ステップ-7;(ω-3P)における(-ω)波のシャフトキックとボールヒット
    左肩甲棘三角と外後頭隆起の空間位置を固定します。


    第3ポジション(ω-3P)をMPL左端の適正位置に制御すると(-ω)波が(ω-3P)でシャフトキックしボールヒットが実現します。






    Akko のパーフォーマンスに拍手***   「4軸スイング」は役にたつかも・・・しれない!
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    次はインパクトジャイロ構造と位識点シフトを作業行程に組み込みスイングの安定化を図るレッスンです。
    <発展カリキュラム>
    1.インパクトジャイロ(位識点シフト)の簡易化
    2.位識点シフト(インパクトジャイロ)とスイングの同期
    3.シャフトキック時の左内肘の姿勢制御
    4.フルスイング基本型の確立
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    ステップ1;インパクトジャイロ(位識点シフト)の簡易化
    背面


    「4軸構造」のインパクトジャイロ構造と位識点シフト過程をschool用に簡略化します。
    インパクトジャイロの構成部位は隆椎(黄)、第1腰椎左縁(赤①)、右肩甲棘三角(赤②)、左肩甲棘三角(赤③)、外後頭隆起(赤④)です。
    隆椎(黄)を中心にした立体構造上で位識点を≪赤①→赤②→赤③→赤④≫にシフトします。
    4・3(インパクトジャイロ)を参照してください。
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    ステップ2;位識点シフト(インパクトジャイロ)とスイングの同期

    ジャイロ上の位識点に対応するシャフト形態を図示します。MPLと近位振動節(◆)の位置関係が重要です。
    4・3(シャフトアクションの基準点)を参照してください。
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    ステップ3;シャフトキック時の左内肘の姿勢制御

    位識点が④点に移動し、シャフトが(ω-3P)でキックした時点の左内肘をMPL右側にキープする作業です。左内肘左端とMPL右側を明確に意識するドリルが必要です。
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    ステップ4;フルスイング基本型の確立
    http://www.youtube.com/watch?v=mDxy6C4UDfA
    <ダウンスイング~インパクト~フォロー>
    位識点:
    右肩甲骨(菱形筋&肩甲挙筋)&左外側仙骨稜
    右肩甲骨(棘上筋)&左外側仙骨稜&左股関節・・・本トップ姿勢
    右肩甲棘三角&右内肘・・・ビジネスゾーンスタート
    左肩甲棘三角&左内肘・・・ビジネスゾーンエンド
    左肩甲棘三角&外後頭隆起・・・フォロー
    基本カリキュラム、発展カリキュラムの内容をふまえ、ドラゴンボールを7個集めればフルスイング基本形に到達です。
    http://www.youtube.com/watch?v=rMB5J1gjrNw&NR=1
    7(-龍玉-)を参照してください。運がよければ神龍が出現するかもしれません^^