2014年12月29日月曜日

Dialogue- 2

  • <Dia(2)-06:極座標の2重構造>
    Ad :dialogue(1)ではスイング構築に外後頭隆起(1)を原点にした極座標を利用する理論背景に触れました。dialogue(2) では実際の運用面について話を進めたいと思います。
    ・・・
    Gf :スイング構築に3次元座標は本当に使えないのですか?
    ・・・
    Ad :・・・3次元座標の特徴をもう一度整理しておきましょう。
    回転椅子に腰掛けた状態で仕事机上の花瓶との距離感を掴む作業を想定した場合、花瓶の距離感はどう掴みますか?
    ・・・
    Gf :花瓶を注視しますが、dialogue(1) を踏まえると机の辺縁線、机の面、部屋の壁などを花瓶と対比して距離感を掴む補助として利用すると思います。3次元座標を利用することになるのかな・・・
    ・・・
    Ad :はい、回転椅子が静止している場合は3次元座標を利用する作業になりますね。椅子が回転するとどうなりますか?
    ・・・
    Gf :花瓶を注視し続けることは無理ですね。回転早期には花瓶を視野中に捉えられるでしょうが、回転後半はイメージ像で花瓶位置を意識する感じですかね。
    ・・・
    Ad :回転後半での机の辺縁線、机の面、部屋の壁はどうなりますか?
    ・・・
    Gf :イメージからも飛んでしまいそうです。花瓶の位置感覚しかないかも・・・・
    ・・・
    Ad :ここまでを整理すると
    ①椅子が静止している条件ではホストは机の辺縁線、机の面、部屋の壁などを3次元座標に対応させて花瓶を視覚確認する。
    ②椅子が回転する場合、ホストが花瓶に正対するフェーズでは(花瓶を)視覚確認するが、花瓶に正対しない大部分のフェーズではイメージ上で感覚する。・・・・・でよいですか?
    ・・・
    Gf :そんな感じですかね~
    ・・・
    Ad :座標系の種類からみると静止状態の適合座標は3次元座標、回転状態の適合座標は円筒座標です。花瓶の視覚確認に静止系では有用な机の辺縁線、机の面、部屋の壁が回転運動系では役にたたないことがポイントです。
    ・・・
    Gf :そ~ですか
    ・・・
    Ad :花瓶をゴルフボール、机の辺縁線etc. をボール周辺のスパット、椅子の回転運動を身体の右回転→左回転連続運動に置き換えると・・・・
    ・・・
    Gf :ゴルフスイングに対比できる訳ですね。重要なのは身体の右回転→左回転運動の安定性ですか?
    ・・・
    Ad :はい。インパクト時にボール周辺で目標方向、ヘッド残像が視覚確認できることが必要で、そのためにはテイクバック~ダウンスイングの作業行程が安定する必要があります。
    ・・・
    Gf :テイクバック~ダウンスイングに適合する座標が外後頭隆起を原点とする3次元極座標になる訳ですね。
    ・・・
    Ad :はい、極座標を実際に運用するには若干の「仕掛け」が必要ですが・・・
    ・・・
    Gf :どんな「仕掛け」?
    ・・・
    Ad :外後頭隆起を原点とする極座標と右足首内踝を原点とする極座標を2重に重ねて身体とクラブ重心を同時にコントロールする仕掛けです。
    ・・・
    Gf :・・・・・?
    ・・・
    Ad :極座標の2重構造の詳細は次回にして、{花瓶・机・回転椅子}サンプルで運動系の円筒座標と静止系の3次元座標の相互関係を詰めておきましょう。
    ・・・
    Gf :・・・?・・・・?
    ・・・
    Ad :{花瓶・机・回転椅子}サンプルでは回転椅子が正面を向くフェーズでのみ頭部垂直面が机の辺縁線、机の面、部屋の壁が構成する3次元座標に適合すること、頭部垂直面が3次元座標に適合しないフェーズでは3次元座標系の立面、平面、傾斜平面の認識が難しいことを示しました。
    身体が類回転運動する実際のスイングでは、基準位置の3次元座標で設定された立面・平面・傾斜平面などの面上に描写された画像をスイングの全作業行程で利用することが困難であることを意味します。
    ・・・
    Gf :回転しながら基準位置の3次元座標を意識するとか、頭部姿勢のみを基準位置に保つとかの解決法はないのですか?
    ・・・
    Ad :前者は頭部姿勢変化に伴って個別座標(頭部垂直面)の座標変換を連続的に行うことであり、後者は頭部姿勢を基準位置にキープするために腰椎群は右回転し上部胸椎群は左回転する複雑な脊柱運動が要求されます。
    トッププロか全日本クラスならともかく、われわれ「並アマ」が手をだす領域ではありません。
    ・・・
    Gf :・・・そうですか~・・・・では、なぜ平面を利用したスイング構築法が存在するのですか?
    ・・・
    Ad :面はスイング構築には役にたちませんが、客観的なスイング評価では優秀な概念装置であることは事実です。
    客観的な視点とスイング主体のギャップが埋められておらず、「スイング評価法」が「スイング構築法」に情緒的に流用されていると考えます。
    ・・・
    Gf :「並アマ」が賢い消費者になるための基礎知識の一つが「3次元座標・面」の性質と限界を理解することなのですね。
    ・・・
    Ad :はい。

    <Dia(2)-07:極座標の2重構造(2)>
    Ad :やっと極座標にたどりつきました。
    ・・・
    Gf :極座標の原点は外後頭隆起ということですが、いかにも原点位置がフワフワした感じがするのですが・・・・
    ・・・
    Ad :そういった感じはあるかもしれませんね。問題点の有無を検討してみましょう。
    「ゴルフ君」がスイング構築に極座標を利用するとして何か気になる点はありますか?
    ・・・
    Gf :スイング作業では身体が類回転運動するため頭部姿勢が固定されませんから外後頭隆起が位置移動するのは理解できるとして、原点とボールとの位置関係が不安定になることが気になります。
    ・・・
    Ad :頭部に座標原点を設定することの問題点ですね。ここでは問題の意味を読み込んでいく必要があります。
    ・・・
    Gf :・・・・・?
    ・・・
    Ad :ゴルファーとボールがともに乗っている地面が問題の隠れた要素です。
    ・・・
    Gf :・・・地面ですか・・・・?
    ・・・
    Ad :スイング作業が地球の重力場で行われることと関連します。
    ・・・
    Gf :ゴルファーにもボールにも地球の引力が作用してますが・・・それは当たり前のことで~~・・・・
    ・・・
    Ad :ゴルファーは引力の影響下でスイングし、ボールは引力に逆らって飛び出します。
    スイング構造に重力場の要素を織り込むポイントがゴルファーの立ち位置であり、ボール位置であると考えています。
    ・・・
    Gf :スイング構造に重力を織り込む「窓口」・・・・ですか・
    ・・・
    Ad :はい。スイングを考察する場合、ゴルファーの足位置やボール位置を確定することが重要です・・・・まっ、当たり前の事なんですけどね。
    座標系で足位置やボール位置を確定しようとすると座標原点からの演算が必要ですから、それなりの理屈が必要になるんですね。
    ・・・
    Gf :・・・・面倒なことを考えずに「感性」で位置決めしちゃえば良いのに・・・・
    ・・・
    Ad : sorry!  理論を体系化するということは「そういうこと」だと思います。
    ・・・
    Gf :立面や傾斜平面上の画像をスイングに利用するにも「面」と足やボールとの位置関係を確定する必要があるということ・・・?
    ・・・
    Ad :繰り返しになりますが3次元座標系の「立面や傾斜平面上の画像」はスイング評価に有用な概念装置ですが、スイング構築には役立たないとお話しました。
    ・・・
    Gf :何故でしたっけ?
    ・・・
    Ad :「立面や傾斜平面上の画像」をスイングに利用するためには
    ①利用する3次元座標の原点設定
    ②スイングにともなう頭部垂直面の変位を補正する「座標変換」
    の2点をクリアーする必要があります。
    ・・・
    Gf :随分、難しそうですね。
    ・・・
    Ad :はい。われわれ「並アマ」が手をだす領域ではありません。
    ・・・
    Gf :では、どうすれば良い?
    ・・・
    Ad :dialogue(1) でも述べましたが、水平方向がガチガチでない心象風景上の画像を利用します。
    具体的には外後頭隆起を原点とする極座標系(頭極座標とよびます)と右足首内踝を原点とする極座標系(右足極座標;MPR)を同時、利用します。
    ・・・
    Gf :・・・?・・・・?
    ・・・
    Ad : school(1) のテイクバックに基本的なサンプルがあります。
    外後頭隆起を右足極座標(MPR)の軸上にのせ「外後頭隆起~右足内踝」間が最短になる位置に右回転します。連続して右足内踝を頭極座標の軸上の点と見做し体幹の安定姿勢をとります。これでトップ位置の体幹姿勢が確定します。
    ・・・
    ・・・
    Gf :・・へっ・・・・たった、それだけ?
    ・・・
    Ad :たった、これだけです。
    {外後頭隆起、右足内踝}を頭極座標と右足極座標の双方向から位置確定しています。
    ・・・
    Gf :極座標の2重構造ということですね・・・
    ・・・
    Ad :はい。上肢運動とクラブ重心位置の制御には別作業が必要ですが・・・・
    ・・・
    Gf :・・・・・
    ・・・
    Ad :背景には体幹姿勢制御の「位識点(シフト)」理論と身体骨格全体を「多関節連結構造」と捉えた「多関節連結構造の姿勢制御」理論があります。
    詳細は次回にしますが、ここでのポイントは
    頭極座標と右足極座標、双方向からの{外後頭隆起、右足内踝}の位置確定は地面を右足極座標(MPR)の原点として確定すると同時にトップ位置の体幹姿勢を確定する・・・・・です。
    ・・・
    Gf :・・・ふぅ~・・・考えてみます。

    <Dia(2)-08:極座標の2重構造(3)>
    ・・・
    Gf :前回のお話では座標原点とボールの位置関係が解決されてないですよね・・・・それと位識点、多関節連結構造についても解説してください。
    ・・・
    Ad :すみません。極座標と姿勢制御の解説でボール位置にもふれる予定です。位識点、多関節連結構造の解説は「解剖・生理」の項に回します。
    ・・・
    Gf :分かりました。
    ・・・
    Ad :極座標からみたスイングのアウトラインです。
    ①テイクバック~トップの体幹姿勢は{外後頭隆起、右足内踝}の位置関係を頭極座標系と右足極座標系(MPR)の双方向から確定する。
    ②MPR上の右内肘とSPR上のクラブ重心を{右肩甲骨、右内肘、右手薬指}作業で姿勢制御する。
    ③ダウンスイング~インパクトの体幹姿勢は{外後頭隆起、左足内踝}の位置関係を頭極座標系と左足極座標系(MPL)の双方向から確定する。
    ④インパクトの頭部垂直面をコントロールし左足内踝、MPL、ボールの位置関係を視覚確認する。
    ⑤インパクトの左内肘、クラブ重心、近位振動節の姿勢制御にMPLを利用する。
    ⑥フォロー~フィニッシュではクラブ重心をSPL上で制御する。
    ・・・
    Gf :・・・それだけ・・・体幹姿勢のコントロールに限れば①、③の2ステップしかないということですか?
    ・・・
    Ad :はい・・・これだけです。①~③ステップ間の体幹姿勢の変化をいわゆる「体重移動」と考えています。④ステップは心象風景内のスイング作業と現象をつなぐ窓口です。インパクト後の⑥ステップは必須項目ではありません。
    ・・・
    Gf :スイングが簡単におもえますね~
    ・・・
    Ad :項目別の分類・整理がポイントです。
    ・・・
    Gf :なるほど^2
    ・・・
    Ad :座標関連の最後になりますが3次元座標と個別座標の相互関係を個別座標側から整理しておきましょう。
    ・・・
    Gf :はい。
    ・・・
    Ad :「ゴルフ君」に1st-リクエストです。「そこのドアを開けたら6条ほどの部屋がありますので中に入って楽な姿勢で立ってみてください」といわれたら・・・
    ・・・
    Gf :壁、窓枠線の処理が問題なんでしょうね・・・・部屋の真ん中で壁に正対して立つと思います。
    ・・・
    Ad :はい。この場合、部屋に入った初期段階では壁、窓枠線などの視覚情報を個別座標で処理し「ゴルフ君」は立ち位置を選択します。立ち位置が決定された時点で自分自身を3次元座標内にとらえる一種の視点変換がおこります。個別座標から3次元座標への座標変換と見做せます。
    2nd-リクエストです。「部屋の中を歩き回ってください」といわれたら・・・
    ・・・
    Gf :やはり壁、窓枠線の関係が問題なんでしょうね・・・部屋の中央を安全に歩き回ると思います。
    ・・・
    Ad :はい。「歩き回る動作」が脳幹反射の錐体外路運動であり、(脳に)壁、窓枠線などの視覚情報を処理して自身の位置を調整する余裕があると考えられます。自身を部屋の3次元座標内で捉える客観的視点を維持できる作業です。個別座標から3次元座標への座標変換が連続していると見做せます。
    3rd-リクエストです。「立ち位置で右股関節を支点に骨盤を右回転し、連続して左股関節を支点に骨盤を左回転してください」といわれたら・・・
    ・・・
    Gf :骨盤回転作業に集中する必要がありそうです。壁、窓枠線は意識できなくなると思います。
    ・・・
    Ad :はい。骨盤回転作業は個別座標内の錐体路運動になるため、自身を部屋の3次元座標内に捉える客観的視点を維持できなくなります。個別座標から3次元座標への座標変換ができない状況と見做せます。
    ・・・
    Gf :ホストの作業が錐体外路フィールド or 錐体路フィールドかが個別座標と3次元座標の分かれ目なんですね。
    ・・・
    Ad :注意点は同一の作業・運動でもヒトによって(錐体外路 or 錐体路の)作業フィールドが異なる場合があることです。先ほどの骨盤回転運動も習熟すれば錐体外路フィールド作業になり得ます。
    ・・・
    Gf :運動の作業フィールドを判定する必要があるのですね。
    ・・・
    Ad :はい。ところで本項のトップに「サルスベリの花」の画像を載せていますが、パソコンは画像をどう処理していますか?
    ・・・
    Gf :久々の突然ですね~・・・作成したキャンバスをピクセルに分割し、ピクセルに番地をつけ、ピクセル単位で色処理をし、ピクセルの集合として画像を表現します。
    ・・・
    Ad :はい。ピクセルに番地をつけることはX-Y座標系で点(x、y) を与えることと同値です。
    ・・・
    Gf :はい、はい。3次元座標系の定点は(x,y,z )で与えられるから、点の集合であるスイング画像がF(x,y,z )で表現できる・・・に展開しますか?
    ・・・
    Ad :ピン、ポ~ン・・・正解! 注意点はX-Y 座標系、3次元座標系とも原点設定が必須であることです。
    ・・・
    Gf :次は立面や傾斜平面に描写されたスイング画像をスイング構築に利用する方法論ですね?
    ・・・
    Ad :3次元座標で観察するとスイングは類回転運動ですからホストの外後頭隆起を含む頭部垂直面には平行移動と回転運動の両方が見られます。視覚・平衡感覚の基準構造である頭部垂直面から見ると周囲の3次元座標系全体が逆平行移動と逆回転運動することです。
    ・・・
    Gf :はい、そうなりますね。
    ・・・
    Ad :スイング時に3次元座標系で作図された画像を認識するには平行移動と回転運動の要素が混在する複雑な座標変換を連続的に行う必要があることを意味しています。
    ・・・
    Gf :う~~ん、そうなるんですかね。
    ・・・
    Ad :スイング構築を錐体路フィールドで行う段階の「並アマ」が複雑な座標変換を連続しておこない「スイング画像」を(スイング構築の)参考にすることが可能である・・・・・と思いますか?
    ・・・
    Gf :う~~~ん
    ・・・
    Ad :結論は(立面、傾斜平面の描写も含め)スイング画像は「並アマ」のスイング構築には役立たない・・・です。
    ・・・
    Gf :・・そんなこと・・・聞いたことありませんけど。
    ・・・
    Ad :気づいているヒトは大勢いますよ。あえて口に出す理由がないことが多いでしょうが・・・
    ・・・
    Gf :もしそうなら、何もしらない「並アマ」には悲劇じゃないですか。
    ・・・
    Ad :「並アマ」が賢い消費者になるには「画像情報の性質と限界を理解すること」が必須条件です。
    ・・・
    Gf :批判するだけなら簡単ですよね~ それで「並アマ」に有用なスイング構築法はあるんですか?
    ・・・
    Ad :・・・普遍性の有無が検証されていませんが「4軸構造」は「並アマ」に有用なスイング構築法と考えています。

0 件のコメント:

コメントを投稿